2021年10月23日土曜日

CSPPという選択肢 ⑬ 小出力パワーアンプ

CSPP PowerIVCによるUSB入力パワーアンプ

CSPPという選択肢というタイトルで書いてきました。

現在実験しているのは、バイポーラトランジスタを使ったクロスシャントプッシュプル(CSPP)のPowerIVCです。

気がついたらタイトルナンバーもすでに⑬となり、見通しが悪くなってきました。。。。
ということで・・・現在実験中の全体構成をまとめておこうと思います。

全体構成

出力は3Wx2程度でTHD+N:0.1%以下となっています

ブロックダイアグラムです。実験しているのはPowerIVCの所です。
CSPP構成は真空管のものはネットに制作例がいくつかあがっていますが、バイポーラパワートランジスタを出力段に使ったものはほとんどみかけません。

アンプ回路部 1Ch分

出力段にはバイポーラトランジスタを使っています。手に入りやすい部品でと考えていたら、こんな構成になり、音も十分満足のできるものになりました。

入力にはES 9018k2mを電流出力として使います。ES9018k2mのオフセット電流(1.2mA)をCSPP回路のバイアス電流として利用します。バイアス調整に2SK170BL定電流特性を利用しつつ出力段2SA1908の温度補償のため正の温度領域で動作させています。(温度補償とバイアス調整についてはCSPPという選択肢 ⑥で検討しました)

電源部 2Ch分


CSPPではフローテイング電源を用意しなければならないことが多く、今回の実験回路でもフローティング電源としています。片チャンネルで2つ使いますので、ステレオ構成ですと合計4つのフローティング電源を使うことになります。
DAC基盤にも別の電源を用意しなければならないので、トランスが5つという電源構成になりました。


ということで現在の状態です。12V3Aのトランスが3つと12V0.5Aのトランスがひとつ。
手前にあるのが中華ES9018k2mボードです。

配線はこれからです。それに、前面パネルとリヤパネルをどうしようか・・・・・
思案中

ふと、今気づいたんですが、、、トランスのケースもフローティングにしないといけないな。。。ということは、底面に直置きじゃなくて、上になにか絶縁体を置くことにしよう。
百均のMDFボードあたりが良いかな。。。。




MDFボードを絶縁のために下に敷きました。。
とりあえず、配線を済ませて・・・・
スピーカーターミナルを空中にぶらぶらさせて置くのはあまりにも使い勝手が悪いので、仮パネルで固定しました。

やっと、トランス電源で音出しができるようになりました。
トランスは12V3Aですが、2SA1908の発熱を抑えるために8Vタップから電源を採っています。アイドルは400mAとしたところ、整流後の電圧はちょうど10Vになりました。
0dBFS出力でクリップしない電圧なので、当面はこのままの設定でいこうかと思ってます。

音出し中です・・・・・・・・

うんー(^▽^)/
どんどん音量を上げて聴きたくなってしまう。。。
現在
6Ω負荷0dBFSで2.8W
4Ωだと4.1W
あんまり欲張るとよくないか(笑)


2021/11/3


レタリングシートを貼ってみた・・・・
CSPPであることを強調!!
せっかくの優れた方式なのでCSPPがもっと浸透すると良いな。
という気持ちを込めて。。。

2024/6/13

天板が結構熱くなっていたので、オフセット確認とアイドル確認をしてみた。
左チャンネルのオフセットが14mVとやや大きめだったので調整

調整後
左チャンネル

右チャンネル
アイドル電流は0.47Ω×250mV≒532mAといったところ
以上

2021年10月3日日曜日

CSPPという選択肢 ⑫ 小出力パワーアンプ

CSPP小出力パワーアンプ その3 音出し

電源にトランス式アダプタでとりあえずの音出しをしてみました。。

各チャンネル2個なので、CSPP部だけでこの状態・・・・
本体はというと・・・・

とりあえず音が聴きたいということでこの状態。
長くは電源入れておけないなぁ(笑)

電源オンっ
ささっとアイドル電流を測る。。
0.47Ω両端コールドで約200mV、しばらくすると300mVくらいで落ち着くようだ。
オフセットも多くて15mV、調整が必要だけれど、今はやめとくか
パワトラは放熱版に両面テープで仮止めしただけとういう横着ゆえ
正常動作確認出来たらすぐに電源を切らなくては・・・・

と思いつつも・・・・・

つい聴き入ってしまいます。。。


うん。

これは・・・・・

なかなか良いではないですか・・・・・
電源が思いっきり貧弱なのに、かなり良い音・・・・

透き通っていて、音の定位感がばっちり!!
すごいぞCSPP(笑)

本気でケーシング考えよう(^▽^)/

2021年10月2日土曜日

MacPro2009 PCのGraphic BoardをMacで使う

MacPro2009にPC版のnVidia Quadro4000で起動画面を表示

道のりは長かったです。

いろいろと障害がありまして・・・・・
まず、このグラフィックボード、標準の状態ではUEFIに対応していません。

昔のマザーボードはいわゆるBIOSでの起動でしたのでそれで良かったのですが、MacでOpenCoreを使うとなるとUEFIのGOP対応にしなければブートピッカー画面を表示させることができないようです。

なので
このページを参考にして、ボードのVBIOSをアップデートしました。
http://westmere-pc.blog.jp/

GOPを有効にする前のGPU-Z情報


Romをフラッシュ後の情報

となり、UEFIの項目にチェックが入る・・・・

これで、やっとOpenCoreでPreBoot画面を出す準備ができました。
ただし、自分が試したところ、Ver0.5.9では画面がでませんでした。
どうやらnvidiaではGOPを有効にしてもブートピッカーを含めPreBoot画面が出ないのは周知の事実のようでした。
https://github.com/acidanthera/bugtracker/issues/1280
フォーラムでいろいろとディスカッションされていて新しいVerではマージされている可能性がありそうでしたので・・・・

ダメ元でOpenCoreのVerを最新のものを使ったところ・・・・・

最新版はこちらのページを参考にしてそこからいただきました。

QUICK GUIDE TO INSTALLING OPENCORE ON A CLASSIC MAC PRO (CMP)
https://thehouseofmoth.com/quick-guide-to-installing-opencore-on-a-classic-mac-pro-cmp/
そうしたら・・・・・なんと!!


ブートピッカー画面が!!

表示されるようになっていました。
いやぁ、色々とありがとうございます。
こんな古いMacProなのに、まだまだ現役で使える。
手間はかかるけど、お金はかからない。
おもちゃにしても、実用にしても良いマシンを手に入れました。

12年も前のプロ機器ですが、うちで一番速いマシンになっています。
満足!!