2022年2月27日日曜日

中波受信用アンテナの実験 :NCPL その2 RFアンプ

NCPL:巷ではYouLoopともいわれているアンテナ

をお手軽に1.5mRCAケーブル2本で作ってみました。

結果はなかなか、いい感じです。そしてこのアンテナ。外すとこんな感じになって持ち運びも出来そうです。


組み立ては、簡単に3分ほどで出来上がり!!


ということで、、、次は・・・。


RFアンプをかませてみっか!?

それも、ノイズに強いものを・・・・
ということで、あちこち情報を集めていると・・・・・

Loopアンテナを使って中波帯を完全制覇したという記事が見つかりました。

オーディオクラフト工房(255) http://nonchansoft.my.coocan.jp/audio/loopsystemradio1.htm

ここの記事をみていくと、どうやらΔLOOP7というすんごいシステムを使っているようです。

ざっくりいうと同調型LoopアンテナとFETによる差動増幅にてノイズキャンセルし、DSPラジオにて受信。それもチューナ部と分離し室内ではコントロール部、AFアンプ部分のみという凝った構成のようです。

ということでΔLOOP7を検索してみます。。。。

自作LOOPアンテナ
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/akage/DLOOP.html

こんなページがみつかりました。どうやら製作本も出ているようです。
おもしろそうなので買ってみようかな。
と思ってAmazonをみたら、なんと


プレミアム価格・・・なのかな・・・・
あきらめることにします。


お高い・・・・

ホームページにも情報があるので、みてみました。
ΔLoop9なるものは、非同調形のプリアンプの様です。


ΔLOOP9の詳細

http://www.kit.hi-ho.ne.jp/akage/DLOOP9D.html
回路図は転載ですので、本家のほうを参照ください。


こちらはActive Small Magnetic Loop Antenna

Wideband Active Small Magnetic Loop Antenna
http://www.lz1aq.signacor.com/docs/wsml/wideband-active-sm-loop-antenna.htm



ゲインはさほどいらないので・・・もっと簡単にできないかな・・・・

移動用MLA用シンプル・アンプ : kerokeronyororoのblog

http://blog.livedoor.jp/kerokeronyororo/archives/77890380.html?utm_source=pocket_mylist


おぉ、これならすぐにでもできそう。。。
だけどJ310がない・・・J211ならあるんだけどねぇ(笑)

ということで、高周波用のMOSFETをゲート接地で使って、こんな回路を考えてみました。
といっても、ソースにあるバイアス用抵抗を取り去っただけですけど・・・・(;´∀`)
2SK544は不思議なMOSFETで、MOSFETなのにゲート電圧をマイナス領域に振って使うことができる。。なのでバイアス回路がいらない・・・ん、あってる?この考え。。。

2SK544

http://aitendo3.sakura.ne.jp/aitendo_data/product_img/transisitor/2SK544/2SK544_sanyo.pdf


手持ちのものはランクがEなのでIDSSが大体4mAくらい・・・


まずはブレボで試しに組んでみます。


電源電圧は1.2×4Vとしました。消費電流は5mA程度でした。

結果は・・・・

まぁ、ないよりはマシかな。程度(笑)
ある程度信号が強いと、ラジオの方のAGCが効いてしまうので、そんなに変わらない。というかわからない!?
でも、受信できるかどうかすれすれの局は、それなりに聞こえてくるようになるみたいです。
あんまり、ゲインを欲張ってないので、本当にあれなんですけど・・・・

さてと、どうすっかなこれ(笑)

2022年2月26日土曜日

中波受信用アンテナの実験 :NCPL(ノイズキャンセルパッシブループアンテナ)

中波用のアンテナには

  • バーアンテナ
  • ループアンテナ
  • MLP
  • NCPL:Noise-Cancelling Passive Loopantenna
などがあります。
最初に試したのがMLPでした。

MLP:マグネチックループアンテナと呼ぶらしい


個々のページを真似して作ってみました。


室内で使う分には小型だし、簡単に作れて内蔵バーアンテナにリンクコイルを被せ、外部アンテナとして使う分には確かに効果がありました。

そして、その次に試したのが

上のMLPにコイルとコンデンサで直列共振を加えたマッチング回路付きのものです。
これも試したのですが、特に感度が上がるわけでも、ノイズが減るわけでもありませんでした。
まぁ、これは、アンテナ入力が

内蔵のバーアンテナの上に0.9mm銅線のリンクコイルを12回ほど巻いたものに繋いでいるため、うまくマッチングできていないのかもしれません。

ループアンテナでは、既製品で


こういうものもありますね。
いちおう、効果はあるんですけど、、、なかなか限定的でした。というのも、低い周波数ではこれを繋ぐと逆に放送の受信状態が悪くなったり・・・・していました。

NCPL

そうこうしているうちに、NCPLなるアンテナがあることをしりました。
ゲインを稼ぐというよりはノイズを打ち消すようなイメージでしょうか・・・
英文ですが・・・・


これを試してみることにしました。
ふとここで、ちょっと思いついたことがあります。
いままで、同軸ケーブルを使ってきましたが、簡単に試すのにRCAケーブルをつかってみようかと・・・一応シールドされているので外被内に芯線が入っているのでインピーダンスはともかく、構造は同じようなものだろうと・・・・
用意したもの
  • RCAケーブル1.5m2本
  • RCAジャック5ケ
  • アミドンFT-50-75


まず上部で芯線と外被を交差させるので・・・

こんな風にRCAジャックをはんだします。
そして、

引き出しのほうは、
トロイダルコアに8回巻をふたつ作ってマッチングトランスとしました。

BN-73-302はメガネコアで透磁率が高いものらしいのですが、ググってもAL値を見つけることができませんでした。
なので、FT-50-75に何回巻けばよいのかわからなかったのですが・・・・
とりあえず倍くらいにしとくかのノリで決めた回数なので超適当です。ちなみにこのコアに0.55mmのULを巻こうとしたら最高で24回巻ぐらいなので、合計16回ならば、重ならずに巻けます。
これで直径約1mのNCPLができます。

MLPと繋ぎ変えつつ比べてですが・・・

なかなか良いっすねこれ!!
MLPよりノイズが少ない。。。。

使用感
ループアンテナ<MLP<NCPL!!




ですね、すばらしい。試しているのは現在昼の時間帯なので、夜どうなるのかが楽しみ!!

2022年2月13日日曜日

KT0915 arduino制御DSPラジオ 5

KT0915を使ったarduino制御ラジオ

を薄型アルミケースにいれて毎日いろいろなローカル番組を受信しています。

制作記録

  1. KT0915 arduino制御DSPラジオ 1
  2. KT0915 arduino制御DSPラジオ 2
  3. KT0915 arduino制御DSPラジオ 3
  4. KT0915 arduino制御DSPラジオ 4
  5. KT0915 arduino制御DSPラジオ 5

中波放送受信がこんなに楽しいと思いませんでした。
そうやって使っていると、いくつか改善したいところが出てきます。

  1. 18㎝のフェライトバーが結構邪魔w
  2. バッテリーとAC電源の区別がつかない
  3. RSSIを任意の時に表示させたい
など・・・・細かい操作性やなにやら

そんな時、arduino制御であることが生きてきます。
プログラムはテキスト編集で簡単に変更できますし・・・・

1.まず、18㎝のフェライトバーアンテナは、

外部アンテナを使うことを標準にするとちょっとじゃまくさいですね。。大きすぎです。

なので、φ8で80mmのフェライトを使ってバーアンテナ部分を作り直しました。


この棒状フェライトバーと


リッツ線を使ってバーアンテナを作ってみました。

固定具はこれ


土台となるのは秋月B基板を切ったものに

穴あけしフェライトバー固定するバーアンテナホルダをねじ込みます。


そこに、バーアンテナを差し込んで固定するわけですね。


88回巻で440μHとなりました。T1:88回,T2:なし・・・巻くスペースがなかった(;´∀`)

アンテナコイルとの結合は、0.9mm銅線を12回巻

※3/8日追記:KT0915のデータシートによると適合容量が350μH±20%ということでした。なので10回ほど巻をほどいてインダクタンスを減らし350μHに近づけました。

フリクションボールペンに巻いたものを外して、バーアンテナ上に移しました。最初に作ったものは保護のために養生テープを上に巻いていました。でもわざと裸のままにしてむき出しの銅線がみえていた方がカッコ良い。

設置はコンパクトになりました。


すっきりしました。これで、アンテナ線をつなぐ時に邪魔にならずにすみます。

ただし、バーアンテナ単体で受信する場合はやはり長いほうが感度良いです。普段使いは外部アンテナを使ってしまうので8㎝のフェライトバーでも感度の不足を感じませんね。

2.バッテリーと商用電源の区別と3.RSSIを任意の時に表示させる

ために、制御プログラムを少々改修しました。

2.については、アナログA1ピンに電源としている電圧を半分にして入力(6.8kΩ:6.8kΩで分圧)しておいて、電源投入時と何も操作していない時5分毎にチェックするようにしました。

AC電源だと9V付近の出力だけれども、若干余裕を持たせて、
電圧が8V以下で”B”表記:バッテリで駆動している。
電圧が6.6V以下で”L”表記:バッテリLowで交換必要と表示させている。

void checkVolt(){

  uint16_t volt;

  volt=analogRead(VC_PIN);

  //Serial.println( volt );

  lcd.setCursor(15,0);

  lcd.print(" ");

  if (volt<820){ //under 2/8.0V

    delay(250);

    volt=analogRead(VC_PIN);

    if (volt<820){ //再チェック

      lcd.setCursor(15,0);

      lcd.print("B");

    }

  }

  if (volt<676){ //under 2/6.6V

    lcd.setCursor(15,0);

    lcd.print("L");

  }

}

瞬間的な電圧低下があるようで、AC駆動中にもたまに”B”表記されることがあったので、2回電圧のチェックを行って2回とも8.0Vを下回る場合に”B”バッテリ駆動中の表記をするようにした。

3.については、エンコーダのプッシュスイッチをダブルプッシュした場合にRSSIを読みに行くように変更した。

//twopush:RSSI,onepush:Freq step mode,longpush:Band change

  if (digitalRead(4) == LOW) {

    uint8_t val=0;

    for (uint8_t i=0; i<25; i++){

      delay(10);

      if (digitalRead(4)==HIGH){

        val=1;

        for (uint8_t j=0; j<25; j++){

          delay(10);

          if (digitalRead(4)==LOW){

            val=2;

            break;

          }

        }

        break;

      }

    }

    if (val==2){ //two push dysp RSSI

      dyspSI();

      delay(350);

    }

    if (val==1){ //short push Freq step togle

      stpf=1^stpf;

      if (stpf==1) {

        lcd.setCursor(10,0);

        lcd.print("skip");

        if (CURmode==0){r.setStep(90);}   //AM 90kHz step

        if (CURmode==1){r.setStep(1000);} //FM 1Mhz step

      }

      if (stpf==0){ //normal step 9k,100k

        lcd.setCursor(10,0);

        lcd.print("    ");

        if (CURmode==0){r.setStep(9);}

        if (CURmode==1){r.setStep(100);}

      }

        delay(350);

    }

    if (val==0){

      CURmode=1^CURmode; //Band mode change

      stpf=0; // Freq step is normal

      lcd.setCursor(10,0);

      lcd.print("    ");

      if (CURmode==0){r.setAM(531,1602,MWfreq,9);CURfreq=MWfreq;}

      if (CURmode==1){r.setFM(76000,98000,FMfreq,100);CURfreq=FMfreq;}

      chgf=1;

      saveROM();

      delay(350);

    }

  }


前半の部分ダブルプッシュの場合val=2となりRSSIを読む関数を呼び出す

ちなみにシングルプッシュは周波数ステップの変更、ロングプッシュで中波FMの切り替えになっている。 


2022年2月8日火曜日

KT0915 arduino制御DSPラジオ 4

KT0915 DSPラジオの製作

ケースの大きさを決める主要部品構成は
  • arduino Pro mini
  • I2S変換基板
  • KT0915をSSOP→DIP変換基板に載せたもの
  • I2C 1602 液晶
  • ロータリーエンコーダ
  • プッシュスイッチ2ケ
  • NJM386BD
  • 電池フォルダー
  • 6.3V0.5A電源トランス
といったところでしょうか・・・・
高さは4㎝あれば1602液晶がぎりぎり入ると踏んで
こんなケースを使ってみた。
いや、まじでほんとにぎりっぎり(笑)

摂津金属工業 薄型汎用ケース CBL-200


高さが4㎝の薄型ケース。使ってみたら結構加工しやすくて、見た目も良い感じ。
内蔵する部品の高さがクリアできれば、値段も手ごろなのでなかなか良いのではないでしょうか。。


左側にLCD 中央はヘッドフォン(ステレオ対応)そしてチューニングダイヤル
右側プッシュスイッチは音量上下となっています。
スピーカーも内蔵したいところでした。でも、小型スピーカーだと音が・・・・なので、ここは悪あがきせずに外部スピーカを接続することにします。


中身は、かなり余裕があります。現在は単4型の3.7V充電池を使っていますが、18650の大きめの充電池に変える予定です。さすがに単4型だと350mAhしかないので、60mA強の消費電力を賄うのは、すぐに電池切れになってしまいますね。半日持つかどうか・・・・といったところでしょうか。。

さて、メイン基板ですが・・・・


PaSsで作図するとこんな感じになってます
秋月のC基板にarduino,KT0915,I2Cレベル変換基板,NJM386BDすべて載せてあります。
電源は5V、7.5Vどちらでも使えるように3端子レギュレータを配置してあります。


SBSラジオを受信中・・・・・
ループアンテナにつなげばRSSIは36となかなかクリアに受信できています。

そのラジオ局独自に制作しているローカル番組が好きです。その土地の表情や雰囲気が、伝わってくるようで面白いです。

こちらは、CBCラジオのゆるよる受信中・・・
LCDのバックライトは、3.9kΩの電流制限抵抗を追加しているのでかなり暗めです。
電池の持ちを考えてと、明るすぎるよりはよいと思っています。


2022年2月2日水曜日

KT0915 arduino制御DSPラジオ 3

KT0915 を使ったarduino制御DSPラジオ

回路図


とまぁ、こんな感じの回路図になりましたが・・・・

※2022/03/15追記
NJM386の入力にLowPassフィルターを追加しました。1kΩ:0.01μFのものでカットオフは15kHzほどになります。ラジオ出力からRFが漏れて増幅・・・バーアンテナに戻るという経路を断ち切ります。もっとも今回の作例ではバーアンテナはケース外なので影響はありませんでしたが・・・・気休めです。

これを載せてもあんまり意味がないような気がしますねぇ。
むしろスケッチを載せるべきかな。。。

※テキストファイルにしてあります。

音量調整はタクトスイッチで、ロータリーエンコーダの押しボタンは短押しで周波数飛ばし、AM:90kHz,FM:1Mhz として、長押しでMW、FM切替になっています。

RSSI表示は周波数を切り替えた時、またはタクトスイッチを押したときに読み出しを行います。定期的に読みださせればよかったのかもしれませんが、あまり負荷を重くしたくなかったのと、読み出し時にノイズが載る可能性も考えてやめておきました。

あとこのKT0915はそのまま使うと中波帯の受信で音声がえげつなく歪ます。どうやらレジスタの初期設定がうまくないみたいです。

歪を解消するのに、スケッチ内に
r.setRegister(0x22,0xA284);
の記述をしています。前述のKT0915ライブラリをインクルードしているため簡単な記述で済んでいますが、実際にやっていることは
アドレス0x22
上位ビット10100010,下位ビット10000100
を設定
これで歪は解消されます。デフォルトのままでは聴けたもんじゃありません(-_-;)

回路図そのものはデータシート通りで特に工夫した部分はありません。。。

しいて言えば3.7Vのリポ電池を直列にして使っていて、ダイオードをスイッチにして外部電源と自動切換え!?にしていることぐらいでしょうか。。。
切替といってもそれぞれの順電圧、約0.7Vと0.3Vを利用しただけなのですが・・・・

これで、外部電源から電圧が来ているときは電池から回路に電流は流れません。

ちなみに、実測で・・・
外部入力 9.26V
電池フル充電で 8.11V
この状態で
1N5819後の電圧が8.89V
1N4007後の電圧が7.27V

となっています。このぐらいの電圧差があれば(約1.5V)一応きちんとスイッチされているようです。当初はMOSFETを使って外部電源が来ているときは電池の出力を遮断する回路を考えていたのですが・・・どうにも面倒で簡単に済ませてしまいました。

使用部品

バーアンテナ:aitendoのBT550DA




インダクタンスは300μHから500μHのものが適応だそうです。これのT1のみを使えば330μHでしたので丁度使えそうです。

チップインダクタ

BK2125HS601-TA:秋月



電源部分からのノイズ軽減を期待してKT0915への電源入力部に入れました。



追記:


バーアンテナを自分でリッツ線を巻いて作ってみました。



実測:T1=510μH T2:60μH



aitendoで手に入るフェライトバーの一番長いものを使ってBT550DAと同じT1:65T,T2:20Tでリッツ線を巻いてみました。


リッツ線


フェライトバー


これをKT0915で使ってみました。

感度的にはあまり市販品と変わらないような・・・印象

秋田放送受信中




まぁ一応自己満足ということで!!

追記2:2022/2/7

外部アンテナとの接続は



当初バーアンテナのT2(20T)とつないでいましたが・・・・それよりも
写真のように0.9mmの銅線を10回程度巻いたものを被せたほうが全然良かったです。
ちな、写真の巻き線は006Pの乾電池に紙を巻き、その上から銅線を巻きました。なので断面が四角形になっています。これで丸型のフェライトと平型のフェライトどちらでも結合させることができます。


アンテナは

部屋のすみにある本棚!?に引っ掛けたループアンテナ・・・・・
こんなんでも、結構効果あります。

BFO回路の実験

BFO回路の実験 アマチュア無線バントで使うのに必要なもの 特にCWしか出ない自分にとってはBFOは欠かせないものです。 さて、先に使ったこのBFO回路で発振させると周波数は456kHz程度となりました。 AMラジオとして作ったときの中間周波数は455kHzで動かしているので、約...