2020年2月17日月曜日

中華ES9038q2mボードのための15V正負電源の作成

中華ES9038q2mボードシリーズの続きです。
素の状態でスイッチング電源アダプタでも、なかなか音質がよかった中華ボード。電源で音が変わるのを期待して、ちょっとやって見ようかと思い立ちました。アナログ電源での音が楽しみです。
早速回路図を書いてみました。
定数は、実際にブレッドボードで組んでみてから決めたものです。
当初の計算では、整流後の電圧を交流電圧の1.41倍−SBD順電圧と考えていました。
つまり、整流後電圧は≒12X1.41-0.25=16.67V です。
しかし実際の電圧は、19.38〜19.8Vと想定よりも3Vも電圧が高く出ていました。
これはおそらく小型のトランスを使ったために負荷が軽いと高めに電圧が出るということなのでしょう?
そのため当初はZDに繋がる抵抗を150Ωとしていましたが、270ΩとしZDに流れる電流を制限しました。

負荷となるES9038q2mボードの要求電圧は12〜15V程度、電流はプラス側で最大150mA程度マイナス側で10mA程度です。マイナス電源側は最終段のオペアンプで使われるのみなので電流が小さく、プラス側とマイナス側でかなりアンバランスです。

回路の説明です。
商用電源から±15Vの電源を得ます。基準電圧を作ってそれを元にトランジスタのエミッタフォロアで電圧を出力します。なので、出力電圧は基準電圧よりVBE分つまり約0.6V低くなります。出力電圧を監視しフィードバックをするなどの処理は行なっていません。なので、取り出す電流で出力電圧が変動します。
15Vのツェナーダイオードは5mA以上の電流を流しておけば15Vの基準電圧が得られる仕様です。ここのアイドル電流はざっくり5mAの3倍程度としました。ZDの定格は1/2Wなので、ZDでの消費電力は0.015X15=0.225Wなので大丈夫です。
抵抗の両端に現れる電圧は約19Vー15V=約4Vとなります。この抵抗に15mA流すには
4/0.15=266 ≒270Ωとしました。
ブレッドボードでの実験結果です。
ほぼ無負荷の状態なので、若干電圧が高めに出てます。
これにES9038q2mボードを繋いでみると
プラス電源側は14.8Vまで電圧が下がりました。ボードに流れている電流は71.9mAです。このくらいのアンバランスなら、十分このボードは作動させることができます。
基盤に組んで、raspberrypiとそれ用のアナログ電源とともに動かすのが楽しみです。
一体どんな音に変わるのでしょうか?
ユニバーサル基盤に組んだら、ラズパイと繋いで音を聴いてみることにします。
それまでのお楽しみっと。。

と、ここまで書いておいてこの回路で音出しはしていません。
音出しをする前に回路変更を行ったためです。
実は交通事故にあってしばらく入院していました。あごの骨がおれたので結構しんどい入院生活でした。。。

最終的に、このES9038q2mの電源はシリーズレギュレータ―方式となりました。次回に続きます。

2020年2月11日火曜日

RspberryPiのためのアナログ電源を。。簡単に。。作る

RaspberryPiをスイッチング電源じゃなくてトランスを使ったアナログ電源で動かしてみようと考えました。なるべく簡単に小さめに作ることを目標にしたいと思います。

最初に作ってみたのが次の回路です。

でも、この回路ではうまくいきませんでした。

試したRaspberryPi 3B+ 起動時電流:約200mAから700mA程度

  • 試用したトランス
    • 2次仕様は以下の通り


  1. 6.3V 0.5A 起動失敗
  2. 6.3V 1A 起動失敗
  3. 8V 0.8A 起動失敗
  4. 10V 0.8A 起動成功
    ただし、整流後の電圧が高過ぎて2SD882の損失が大きく常用不可


入力にはトランスからのブリッジ整流電圧がはいります。
ZDには5.1Vのものを使ったので出力を5.1VにするためにはトランジスタのVBE分のかさ上げが必要です。それには小信号用のダイオード1SS178を使いました。準電圧が約0.6V程度ですのでちょうど良いはずです。使用したZDは5mAから定電圧性を持ちますのでコレクタに600mA程度流すとするとhFEで割ると約3mAのベース電流が必要となります。なので最低でも5+3mAは流しておかなくてはなりません。基準電圧のための抵抗は200Ωとしました。15mA程度の電流が流れていることになります。
結果的にはこれは、失敗でした。瞬間的な負荷の増大で電圧が落ちてしまい、RaspberryPiの起動に失敗します。トランスの電圧を10V0.8Aと高くすれば電圧降下に対応できますが、トランジスタでの電力損失が大きくなって現実的ではありません。かなりあちちになりました。整流後に8200μFのコンデンサを入れてみたりもしましたが、一向に改善しません。
結局この方法はあきらめました。

次に、ダーリントン接続にしてみました。これで出力抵抗が下がるはずです。

ダーリントンなので、VBEは2倍になります。なので1SS178を二つ直列にしました。
これで出力電圧はZDの電圧と同じ5.1Vになります。
(写真はラズベリーパイ3Aを起動成功時の写真です。テスターの値は整流直後の電圧です。7.58Vになってますね。)
これで、RaspberryPiを起動できるようになりました。
トランスは、安価な6.3V1Aのもので大丈夫でした。
あとは、これをどう料理して、ケースに詰め込むかですね。

2020年2月9日日曜日

HOで1000円だったジャンクスピーカーを聴きやすくする。

作業しながら、音楽を聴くのにPC用のパワードスピーカーを使っていたのです。
ここのところアンプ作りにはまっているせいか、アンプ類が増殖しまして。。。(^◇^;)
bluetoothの載っているアンプをBGM用にしようと思いました。しかし、周りにスピーカーがありません。そんな時はHO(ハードオフ)です。近くのHOに寄ってみると、ONKYOのD-V5というスピーカーが千円で置いてありました。

まぁ、なんでも良いと思っていたので、買ってきました。アンプに繋げてみると、まぁそれなりの音色です。
それなりというのは、、、
低音は出ているのだがボワボワする。。。
中音から高音がどうも曇っている。。。
というところでしょうか。

ネットで検索してみましたが、さすがにこの機種を改造して云々の記事はありませんでした。でも、低音そんなにいらない。。。のであれば、ダクトを塞いで密閉型にするとか、吸音材を足すとかしたらよさげな気がします。
ウーファーはどうにも外せそうにありませんが、ツイーターはねじ止め、とりあえず外してみます。
あれ、吸音材が全く入ってない???
いきあたりばったりですが、とりあえず何か中に入れてみようと思います。
百均でこんなものを調達してきました。
長い棒状に巻いてあるのはフェルトです。手前のやつはなにやら吸音しそうな感じがしたので買ってきました。
フェルトを詰めます。
こんなもんでしょうか。。。。
アク取りシートなるものは後でバスレフダクトを塞ぐときの微調整に。。。。。

ついでに、ツイーターのセンターコーンが凹んでいるので、掃除機で吸い出してみます。
まぁ、こんなものでしょう。。。。。

さて、どんな風に変わったかな。。。。

おぉ。
まえよりもボワボワ感が減りました。
少しは聴きやすくなったように思います。
にしても、スピーカーの位置もう少し高くしたい。。。
スタンド作らねば。。。。

2020年2月8日土曜日

ES9038q2mボードを両電源対応にする。

以前中華ES9038ボードの負電源を作る投稿をしました。
その時からちょっと気になっていたことが解決しました。

それは。。。。
IV変換のopeアンプバイアスの件です。
パターンカットをして、±電源を入力できるようにはなっていたのですが、単電源でopeアンプを使っていたわけですから、電圧を分圧してそこをGrandにしていたはずなのです。
パターンカットしただけでは、そこは手付かず。。。

ふとしたことから、通電してみんべ さんのページに記載があることをみつけました。
ありがとうございます。


さっそく、100μFの電解コンデンサをはずします。
次に2.2kΩのチップ抵抗をはずしていきます。チップ抵抗なので外すにはちょっとコツがありますね。一度半田を多めに載せてすぐに固まらないようにして、溶かして浮かせるようにすると外せます。

通電してみんべさんのページを参考に、オペアンプのバイアスを作っていたところをGrandに落とします。具体的には写真のように電解コンデンサのあったところにジャンパを飛ばしました。
これで±電源がやっと生きてきます。つまりオフセットをゼロにできるということです。
オペアンプ出力のオフセットを測っていみるとRチャンネル、Lチャンネルともに1.5mV程度でした。このくらいなら、出力のDCカットコンデンサを外して直に出力しても大丈夫と思います。

今回は、この後にDCアンプがつながることもあるので、DCカットの47μFの電解コンデンサは外さないことにします。

2020年2月7日金曜日

RaspberryPi3Aをroonbridgeにしてネットワークプレーヤーにする

RaspberryPiにroon bridgeをインストールすると、roon から 再生装置としてみえるようになるます。roon ready 的な感じになるのでしょうか。
この機能が便利なので、roonのライセンスを買ったようなものです。
安価なRaspberryPiを、音の良いと言われているI2C接続で、ES9018k2mボードと接続してネットワークプレーヤーにしたてます。ES9018ボードはAmazonやAliexpressで探すと1500円程度から手に入ります。RaspberryPiが3300円程度ですから約5000円でまともに音の聴けるシステムが出来上がるのは、プアオーディオ民としては嬉しいですね。
材料たち・・・
手前のアクリル板は基板を二階建てにして収めるのに使いました。
上に載っているのがRaspberryPiの3A
 こんな感じです。ボリュームとかつける予定がないので、今回はケースに入れないでバラック状態で使ってみることにしました。なので、電源はRaspberryPiに5V、DAC基板に12Vと2種類の電源が必要です。
まぁ、これで工作そのものは終了なのですが。。。なんともお手軽です。

RaspberryPi スイッチサイエンス
ES9018k2mDAC Aliexpress

それではroonbridgeをインストールするとしますか

ダウンロード元からファイルを入手します。
roon download

ちなみに、RaspberryPiは Zeroではうまくいきませんでした。
ZeroのCPUはrpiというマシン名になるようです。
roon bridgeが対応しているのはarmv7hfというマシン名のCPUで、RaspberryPiだと3シリーズがそれにあたります。
本当はZeroでroon bridgeが使えると小さいしなにかと良かったのですが、やはりCPUパワーが足りないということなのでしょうか。。。。

おっと、インストール方法なのですが、こっちのほうが簡単かもしれません。
moOde Audio なり、VolumioなりのMPDにSSHでログインできれば、次のコマンドでさくっとインストールできます。

$ curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ sudo ./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
これで、インストール終了です。念のため再起動しておくと良いかもしれません。

RaspberryPiをroonで音楽再生マシーンにすると、なんだかとっても幸せな気分になれることは請け合いですよ(^▽^)/

2023/08/12

Roon Bridge armv7hf

curl -O https://download.roonlabs.net/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
sudo ./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
どうやらアドレスが変わったようです。。。

2020年2月4日火曜日

HPA-12を組み立て。ミニパワーアンプ的な使い方をする。

HPA-12はこのページでのプリント基板です。1つの基板で2度楽しめるをコンセプトとしているそうです。
スイッチサイエンスにて頒布があり、自分もいつか作ってみようと思って買ってありました。そして、すでに持っていた2sk2145GRだけは面実装部品をはんだ付けしておきました。

この基板、電源部分もあって外付けはトランスのみとなっています。トランスは6.3Vのヒーター巻線が二つあるものを使います。推奨は1A品なのですが、なにぶん大きいので躊躇してしまいました。自分は0.5A品を使ってしまいました。使ったものはトヨズミのHT6052です。0.5A品でもおそらく大丈夫だと思いますが、出来上がってみると、どうも電圧が低めのようです。いわゆるB電圧で約7Vなので、設計値の8Vよりも1Vも低くなってしまいました。音質にも多少の影響は出ているとは思いますが、いつも使っているタカチのケースに入れることを考えるとこのサイズがギリギリです。
実際、タカチのケースで奥行が最大サイズのものが、KC51320BBというもので横7.5x奥行20x高さ5センチなのでHT6052でも高さが5.4センチあるので横にしないとケースに収まりません。高さが7.5センチのシリーズだと奥行が17センチのものが最大ですので、なかなかちょうどしない感じです。

ケースと電源トランスが決まったので、基板に実装していきます。
 定数を変えたところをメモっておきます。

  • 最終段の3.3Ω ⇒ 2.2Ω
    これは、単純に3.3Ωを切らしていたので2.2Ωにしたのですが、スピーカー駆動をかんがえているので、よしとします。できれば0.68Ωくらいにできればいいのかもしれませんが、さすがにそれだとドライバ段から定数を変えなければならないので止めておきます。
  • 上記のエミッタ抵抗を下げたのでバイアス調整に4.7kΩを3.9kΩにしました。この値は適当に決めたものですが、あとあとバイアスを測ってみると35mA程度に落ち着いていたので、ビンゴだったようです。


最後のパワートランジスタをつけるところで、ちょっと考えました。もともとミニパワーアンプとして使う予定ですので、できればヒートシンクをつけたいところです。
あたりを見回すとちょうど幅20㎜のL字のアルミ板がありました。長さ90㎜に切断してこれを2枚使うことにします。

 適当に切ってねじ止めをして取り付けます。2連なのでさすがに同じ高さではつけることができませんでした。

2段重ねになっています。なんちゃってヒートシンクですね。。。。

パネルの穴あけを始めます。今回初めてAC電源からのものを作るのでちょっとドキドキものです。
パネルのなかで、一番大きな穴をあけました。
前面パネルは、まぁワンパターンといってしまえばそれまでなのですが、左から電源スイッチ。LED。真ん中にイヤフォンジャック、これはスピーカ接続との切り替えスイッチも兼ねています。そして、右側にボリュームです。手持ちのボリュームがLinkmanのジャンク品50kΩAカーブしかなかったので、とりあえずそれをつけました。
音量調整はDAC側の電子ボリュームで行う予定なので、このボリュームはなくてもよいものです。なので、、まぁジャンクでもいいっかということで。。。。。本当はスペースさえゆるせば、ロータリースイッチで抵抗を切り替える音の良い方式のアッテネッターをつけたいものです。
背面はRCAジャックとスピーカー端子、ACインレットです。ヒューズフォルダはトランスと干渉してしまうので内部にインライン型のものをつけることにします。
ヘッドフォンジャックは、パネル前面に差込口が出っ張りすぎるとあまり見た目が良くないので裏側にスペーサーとして2㎜厚のPP板を挟みました。これだけでもかなり出っ張りは少なくなります。トランスは6.3V巻き線が二つある0.5Aのものです。縦に入らないので、横に寝かせました。
横でもぎりぎりですね。。。

トランスの端子が思いっきりケースにぶつかるので、熱伸縮チューブでの絶縁は必須です。
蓋を閉めてみました。若干上蓋がトランスの端子にぶつかっているようで、閉めるとしたから突き上げるような感触があります。絶縁していなかったら大変なことになりそうです。(笑)
入力はES9038Q2MのボードでUSBDACとして使っているものをつなぎます。
DAC側にデジタルボリュームがありますので、アンプ側のボリュームはMaxにしておきます。
さっそく聴いてみました。
6畳の部屋で聴く分には十分な音量です。ですが、ミニワッターにくらべると、そこまでの音量はありません。。ミニワッターを初めて聞いた時に感動したよりもさらに音色は透明な感じがします。

消費電力はプラス側マイナス側でそれぞれ180mA程度でした。整流後に半導体を使ったリップルフィルターはなくデカップリング用抵抗4.7Ωですので、かなり大きめです。現状でハム音はまったくないので、1Ω程度に下げてみるのも良いかもしれません。

電源部にトランスを使ったアンプは今回初めてでした。
なかなかうまくいったと思います。

次は、DACもトランス電源でと考えてしまいますね。

AppleTV A1469でAirPlayが使えずハマったのでメモ

ハー○オフでAppleTV第3世代を手に入れた 破格の1650円だったので迷わず購入 ボードの上にあるのが第2世代、そして、アンプの隣にあるのが今回のターゲット。 今まで第2世代のAirPlayを使ってRoonのレシーバとしていた。 特に問題なく動いていたのだが、なにぶん設計が古...