2021年8月30日月曜日

CSPPという選択肢 ⑦

USB接続IVC-CSPPアンプの検討

熱安定性を確認

一番心配していたのがこれです。
温度補償がうまくいかないと、ここでつまずくと思ったからです。

実験はアイドル電流を60mA程度、オフセットが最小になるように半固定抵抗を調整します。ヒートシンクはつけていない状態です。
もしこれで、アイドル電流が安定しなければ、BAT85などの小電流用のショットキーバリアダイオードをJFETのバイアス用に挿入して検討しようと思います。
電源投入直後
アイドル電流はREが4.7Ωなので0.276V/4.7=52mA
真夏なのですでに温度計が36℃越えです。。。

30分後
アイドル電流は60mAとなりました。
出力のオフセット電圧も10mVを超えることはありませんでした。温度は44℃程度で安定しました。温度はこれ以上あがりそうもありません。
心配は杞憂に終わりました。良かった(^▽^)/
これなら全然大丈夫そうです。

歪率を計測

計測はWaveGeneratorで1kHzを発生させ、USB入力でDDC→ES9018k2mへ送り、差動出力を今IVCに入力。出力は計測用の差動合成アンプを通してPCのWaveSpectraへ入力し歪率を計測しました。

0dbFS=1.7Vrms at 47Ω


計測するにあたって電流帰還抵抗を1.5kΩから1.0kΩにしました。
これにより最大出力が3Vから1.7Vへと目減りしましたが、ヘッドフォンを駆動することを考えると3Vではゲインが大きすぎます。最大でも2Vあれば十分ですのでこの値にしました。

先の温度安定性の実験でREが4.7Ω、ヒートシンクなしで思いのほか安定していたので調子に乗ってエミッタ抵抗を下げて1Ωでのデータもとってみました。
こちらの方が若干の歪率改善があるようですが負荷が47Ωでは4.7Ωと大差ありません。
作るときに出力トランジスタのヒートシンクなしにするならば4.7Ωの方が良いかもしれませんね。

回路図のまとめ

こうやって載せてみてもしっくりきません。なかなか理解しずらいところがあります。
歪率を6Ωスピーカを駆動することを想定して負荷抵抗を5.6Ωでもやってみましたが・・・結果は悲惨すぎて載せるのをやめました。(-10dbFSですでにTHD1%越え)

回路図中の電流・電圧値は実測値です。
ヘッドフォンアンプとしてはこの回路のままでうまくいきそうです。
USBヘッドフォンアンプとして作っておいても良いかなとは思いましたが、すでにES9018k2mを電圧出力で受けてCSPPバッファで駆動する作品があるので止めておきます。

次はスピーカを駆動するパワーアンプの検討を・・・と思っています。
この回路のままではさすがにスピーカーを駆動するにはいきません。
理由は単純です。終段のトランジスタを駆動するのにはベース電流が必要で、この構成だとドライブする電流が足りません。ダーリントンにすればVBEも2倍になりベース電流が少なくても駆動できるので試してみようと目論んでいます。
ただし、ちゃんと動作すれば・・・ですが・・・もしかしたら発振しまくるかもしれませんし・・・・。
でも、もしうまくいったら、CSPPパワーアンプとして常用できるように作っていこうと考えています。なんだか、わくわくしますね。CSPPにとりつかれてるのかも(笑)

懸念事項

パワーアンプをこのCSPP方式で作成するにあたって、ちょっと何とかしなくてはいけないことがあります。それは・・・電源です。なにせ4系統必要ですから・・・・
私はスイッチング電源に対してそんなに抵抗はありません。むしろ、3A程度の電流が必要となるとトランス式では重くなるし値段は馬鹿にならないしで敬遠しています。
そこで、今回電源に最初は実験用に作ったスイッチング方式の安定化電源を使ってみたのです。でも、、そうしたら、、、ノイズの嵐・・・・・
可聴域にバリバリ入ってくるノイズなのですが、それを始末する方法がわからないのです。
CSPPは対称性が優れているので、トランス電源で整流平滑しただけの非安定化電源でもハム音はしません。同相になるように接続すればキャンセルされるからです。
ところが・・・スイッチング電源だとそうはいきませんでした。
可聴域で、無信号時で-80dbぐらいのノイズが入ってきてしまいました。
それで、最初の検討では電源を電池にしてみたのでした。
電源が電池ならば当然電源からはノイズは入ってきません。
そのあと、手持ちのトランスをつかってアナログ安定化電源方式にしました。
こちらもまったくノイズは入ってきません。

ということは、やはりスイッチング式の電源が犯人・・・・なのか。
aliexpressで12V3Aを4つ注文してあるんだけどなぁ・・・・
(4つでもなんと1600円、、やすいんですよこれが)

フィルタで取り除くことができるものなのか・・・・
検討課題です。
ダメなら、素直に大型トランスをご購入ということになりそう・・・

2021年8月28日土曜日

CSPPという選択肢 ⑥

IVCをCSPPで組む

DACのIV変換に興味があって、前にはオペアンプを使ったIV変換の実験をしてみました。
結果は上々できちんと実用になるものでした。
そうしているうちに、ディスクリートでIV変換を試してみたくなってきました。
そうです、単なる興味でしかないのですが・・・・

そこで試してみたのがこんな回路です。DACチップの電流出力を受けてIV変換を行いついでにヘッドフォンくらいは駆動してしまえといったちょっと強引なそしてシンプルな回路構成です。
電源電圧は6Vとかなり控えめにしました。お試しの回路なので、熱安定やオフセットの安定を確認するためにあまり大きなコレクタ損失を伴わない定数です。

この回路の出典は、こちらのページ(のんびり自作オーディオ)にあったものです。それをほとんどそのまま真似させてもらいました。
変えたところは、出力段に手に入りにくいMOSFETじゃなく、中電力トランジスタを利用したことです。原典の2SK1056は温度補償が殆ど必要ないらしいのですが、トランジスタの場合はそうもいきません。
ベース電圧は2mV/1℃の変化がありますので温度とともにどんどんコレクタ電流が増えて最終的には壊してしまいかねません。なのでなにかしらの温度補償が必要です。
今回はバイアスを決める定電流回路のJFETを正の温度係数領域で使うことにしました。周囲の温度が上がると電流が増えてトランジスタのベース電流を奪いコレクタ損失を下げる方向に働きます。
さて、JFETはバイアスが深くなってIDが0になる電圧+0.6Vあたりで正の温度係数から負の温度係数になります。なのでGmが大きくバイアスが浅い品種ではどの領域で使っても正の温度領域で使うことになります。
なので、まずは定電流回路の検討を行いました。(R25の所へは1kΩの多回転半固定抵抗を接続し後ほどアイドル電流の調整用とします)
この部分です。JFETはGmが比較的大きい2SK170BLを使用します。正規品はとっくにてにはいらなくなっていますが、おそらくパチモンがAliexpressなどでお安く手に入ります。偽物かもしれませんが定電流に使うのであまり気にしないことにします。
今回手に入れたものはIDSSが9.8mAていどのものでした。

データシートをみると
IDSSが10mAでドレイン電流が0になるVGSがー0.8Vですのでそこから0.6V浅いバイアス以下で使えば正の温度係数となります。なのでVGSはー0.2V以下ならばOKです。そして必要なID:今回は800μA程度のIDを用意しますのでVGSはー0.6Vとなり正の温度係数領域での使用となります。
そして、一般的にJFETは定電流特性を保つのにTR利用の定電流回路より多くの電圧を必要とするとされています。今回は電圧を得るのが難しく、低い電圧で組むことになるので定電流特性を得ることができるのかを確かめてみました。

VDSとIDの関係の実測です。
VDSが0.5V以上であれば定電流特性は保たれているようです。
ということは0.5V+0.6Vで1.1Vが定電流回路として最低必要な電圧ということになります。TRで作る回路と遜色ない電圧で定電流回路を組めますね。

2SK1056ではVGSが2Vちょっとなのでそれを定電流回路に使えますが、トランジスタではVBEが0.65Vなので必要電圧(1.1V以上)に届きません。仕方がないので抵抗で分圧してかさ増しすることにしました。1kΩと3kΩがそれです。

温度特性は、ざっと+1℃あたり+5μA程度でした。まぁ指で押さえて体温と同じまで温度をあげた時の電流値と室温時の電流値で算出しただけなのでまったく正確ではありませんが(;'∀')

室温30℃で0.881mA。VGS-0.393V

36℃で0.888mA。VGSー0.396V

これで一回実験してみることにします。

それにしても、CSPPはなかなか動作をイメージすることが難しいですね。さて、うまくいくのでしょうか?
ふたつのフローティング電源は、実験なので電池としました。
1kHzでー6dbの時、47Ω負荷で出力電圧は1.49Vになりました。
出力段のアイドル電流は61mAです。

歪率は
THD+Nで0.039%となりました。
きちんと動いているみたいです。
一応シミュレータで試したとはいえ、なかなかポテンシャルがありそうな感じ。


2021年8月21日土曜日

CSPPという選択肢 ⑤ CSPPでヘッドフォンバッファ

電源部の電解コンデンサを増量

ヘッドフォンバッファの部分は秋月C基板に全て載せてしまいました。なので、電解コンデンサは3300μF10V品を載せるのがやっとでした。

それで十分満足して使っていたのですが・・・・・

手持ちで8200μF16Vのものが余っています。前に秋葉原で安く買っておいたものです。結構背が高いので今まで使いたくてもスペースの関係で使えないでいたのです。

いつまでも手元に残っているというもったいないことになっていました。

今回それをなんとか内蔵しようと考えました。

CSPPバッファ基板とトランスの間、AmaneroCombo384の上の空間が空いています。

ほとんどむりやり(-_-;)設置しました。なんとかいけそうです。

こんな感じに8200μF4本が割り込みました。

基板をカットし横に倒した形ではんだ付け。みごとにギリギリセーフです。

これで電源部のコンデンサ容量が3300μFから一気に11500μFになりました。ちょっとしたグレードアップです。

今、聴きながらこれを書いています。やっぱりいい音で鳴っています。

正直、ぱっと聴いただけではコンデンサ増量の効果はわかりませんが・・・・

DACの部分は千円台で手に入れたES9018k2m・・・安物。。。そんなの関係ねぇ!とばかりに透き通った柔らかい、それでいて解像度の高い滑らかな音がします。

このアンプ。電源スイッチとUSB入力、ヘッドフォン出力しかない。ボリュームすらない簡単なものです・・・それでもやっぱり良い音。。いやそれだからいい音なのかな。。。

CSPP回路の素質の良さに驚きです。みなさんもぜひ作ってみてください。

きっと満足することと思います。

2021年8月15日日曜日

CSPPという選択肢 ④ CSPPでヘッドフォンバッファ

CSPP・USBヘッドフォンバッファのケーシングをする

CSPPヘッドフォンバッファ+ES9018k2m+Combo384

今作はディスクトップでバランス接続ヘッドフォンでの利用となるわけですから、なるべく小型で邪魔にならないようにしたいと思っていました。

ケース入れ、どうしたものか?と考えていました。

今まで好んで使っていたのは。。タカチのこのケース。値段が安く工作しやすい。そして、そこそこカッコ良い。気に入っています。


予備に買っておいたものがあるので、これをつかうことにしようか・・・・・

でも、VSOPだなぁ。。。

そうだ!、パネルにアルミ板を使って雰囲気を変えてみよう。

加工前のアルミパネルをはめてみたらこんな感じ。どうでしょうか?
あら、いいんじゃないでしょうか。ということでこのパターンでいきますか!

フロントパネルには、1.5mmのアルミ板を使ったのですが、金ノコで切ろうと思うと、とても大変です。でも実はこれカッターで切れるんです。

カッターで筋をつけて・・・なんども、なんども傷を深くしていきます。それを表裏両側につけて・・・・


根気よく表から曲げて、裏からも曲げて、そう金属疲労を利用してぽきっと折りました。

こんな方法があったんですねぇ・・・・ これならまっすぐに切れる。

これでフロントパネルが作れます。

フロントは電源スイッチを真ん中に配置して、左側には2.5mm4極ジャックを配置
リヤパネルはACインレットとUSB-typeBのみのシンプルな構成

最初は左側に電源スイッチ、真ん中にヘッドフォンジャックを配置しようと思っていたのです。でも眺めているうちにバランスが取るのには電源スイッチがど真ん中で、ヘッドフォンジャックはこの配置かなぁと思うようになってきました。

まぁ、よくみる配置ではありますが・・・・

それにしても、シンプル。。。というか殺風景?
なにかレタリングを施しますか。。アルミパネルなので透明シートに印刷でちゃんとみえるものになるし・・・(黒だと白インクでないとみえない)

底面の穴あけ・・・現物合わせで目打ちでしるしをつけたところにドリルで穴をあけました。目打ちでのしるしは良いわ。ずれがすくない。

それに比べ、リアパネルは。。。悲惨。。。
どうも、このUSBの穴はずれるんだよねぇ。なんでだろ。。


中の配置はこんな感じになりました。


縦型にしても重心が安定するように、立てた時の下側にトランスを寄せました。

にしても・・当初思っていたよりもだいぶ窮屈だわ・・・・

あとは、フロントパネルを加工するのみ。。
フロントは丸穴だけで済むので簡単。位置さえずれなければうまくいくはず。。

電源スイッチは、手持ちのものでLED内蔵のものがあります。


でも、これ12V点灯ものでLED配線のアノード側はスイッチ接点と接続されているんですよ。100Vをスイッチで入り切りするので小細工が必要です。

これならLEDは別配線。でも高いなぁ(笑)

こうやって、いろいろ悩めて選ぶことができるのは自作の特権。目的に合った方法で使える方法を探しながら作っていくのも楽しいものです。

普通のロッカースイッチをためにしつけてみました。

スイッチの横に1mm程度の小さな穴をあけてそこの後ろ側にLEDを置く方法もあります。
でも、やっぱりこうしてみるとちょっ黒だと浮いた感じがします。
やっぱりここはプッシュスイッチでLED内蔵のほうがすっきり馴染んでよいかなぁ
1,100円ちょっとお高いけどここはポチってしまおう。うんそうしよう・・・

ものが届くまでの間にLEDへの接続方法を調べておこう


届きました(⌒∇⌒)
電圧は12Vまでらしいのですが・・・低い電圧では・・・
このぐらいの電圧でも十分な明るさで光ってくれます。5Vでも普通に使えそうです。

ということで、さっそく取り付けてみました。

無骨な感じは変わらずですが、やっぱりこっちのほうが全然良い!

縦型においても、こんな感じなので。。。

違和感なく使えそうです。

このUSB入力CSPPバッファ、やっぱり音が良い。。
私のお気に入りに仲間入りです。

2021年8月14日土曜日

CSPPという選択肢 ③ CSPPでヘッドフォンバッファ

CSPPを使ったヘッドフォンバッファの構成

後で自分でみたときにどういうふうに何をしたのか忘れてしまいそうなので・・・・
構成をまとめておこうと思います。

全体構成


実験用にはこんなコルクボードが便利です。ピンでちょっと留めて置いたりできますし、ほかの実験をしたいときに、さっとかたずけることもできます。100均のシルクにおいてありました。こんど多めに買っておこう。。。

USBDDCはAmaneroのCombo384のセカンドソース品

ドライバはWindows標準ではなくこちらのものを使います。

USBDDCとES9018k2m基板との接続はI2Sで行いますが、アイソレーションを行っておきます。アイソレートにはISO7640あるいはSi8440などを使います。

ES9018k2m基板はAliexpressから入手


1300円で手に入ります。。。安いですね。これのI2S接続端子のNC部分に3.3Vレギュレータ出力を繋いでアイソレータに電源を供給できるようにしておきます。

今回ES9018k2mの出力はカップリングコンデンサでオフセット電圧をカットして電圧出力として使いました。

そして肝心のCSPP回路

のんびり自作オーディオ”さんのCSPP回路を使わせてもらいました。シンプルイズベストでとても好感のもてる音が期待できます。

2SK303(V3)と出力段には私は2SB772を使いました。このトランジスタは前に作ったぺるけ式ミニワッターの出力段にも使いました。Amazonで安く大量に買えるので心置きなく使えます。。。



72x47mmのC基板サイズに収めたのですが、PaSsを使って配線図を作っておくパターンが定常化しました。LPFのコンデンサはスチロールコンデンサを使いましたが、PaSsでめんどくさがって形が違うのはご愛敬で・・・ でもこれ、印刷しておくと配線確認するときに基板と紙を裏返せば同じ配置になるのでチェックしやすいです。

出力特性

ES9018k2m基板との組み合わせでの特性です。

0dbFSは1.97Vrms(青線は1.0Vrmsの所)、出力抵抗は5.75Ωになりました。ゼンハイザーHD599で普段使いは-30dB程度が適当な音量となりました。最大出力では難聴になりそうなくらいの大きな音になります。

出力抵抗が5.75Ωと比較的低く保たれているのは出力段の2SB772のhFEが貢献しています。このトランジスタ、出力がある程度取れる割にhFEが高いのです。今回使った個体で338ありました。

スピーカに繋いだらどうなるだろうかと思って負荷5.6Ωの曲線もありますが・・・・
ちょっと厳しいですねやはし・・・エミッタ抵抗が10Ωですしこんなものでしょう。

周波数特性

ES9018k2m基板との組み合わせで-3dBラインは65kHz程度となりました。

音質評価は、組み上がったばかりの時と変わりません。
やっぱり、良い音がします。透き通った音で、安物の音によくある煩さはまったくありません。とはいっても部品価格では安物なのですが・・・
リーズナブルに良い音を求める音楽好きの工作趣味人は一度試してみるとよいかもしれません。CSPP方式は期待を裏切らない音を届けてくるように思います。

次はケーシングですかねぇ。なんだかこの音を聴いたらちょっと真面目に作らなくてはとかハードルが上がってしまいました。

もしかしたら・・・このままかも・・・・(;'∀')

2021年8月11日水曜日

CSPPという選択肢 ② CSPPでヘッドフォンバッファ

CSPPを使ったヘッドフォンバッファアンプを組んでみる

出力もバランス出力になるのでちょっとどんな音になるのか興味があります。自分の持っているゼンハイザーのHD599はリケーブルをするとバランス出力対応となります。


リケーブルをするのに、こんなものも手に入れなくてはなりません。


これは予定外でした。じつは2.5mmジャックは手元にあるので、それをヘッドフォンに挿せばいいやって簡単に考えていたのですが・・・・

形状が特殊で、ふつうの2.5mm4極ジャックは刺さりません。。。。

ということで、上記のケーブルをお買い上げということになりました。

ついでに、延長ケーブルも・・・・・ディスクトップでの使用だと1.2mしかない長さではちょっと気を使います。

標準でついているケーブルをぶった切れば中にちゃんと4本線が入っているという情報もありましたが、ちょっと怖くてできませんでした('◇')ゞ

さて、CSPPバッファですが
2ch分を秋月C基板におさめてみました。

これで、電源の平滑回路もすべて含みます。平滑コンデンサはスペースの関係で10V3300μFとしました。ここに繋ぐトランスはHTW-602の予定ですので整流後約9Vの直流電圧がかかりますので、ギリギリですねぇ・・・・ヒートシンクのすぐそばなのもあって寿命が短そうなのがちょっといただけません。ケースに入れるとなったときには、外付けにすることを考えてみます。

基板が出来上がって、出力のオフセットをみてみたら、片側で6mVくらいのオフセットが出てしまいました。そこで調整カ所ですが、ドレイン抵抗に43kΩの抵抗を並列にしました。

右の端っこにみえるチップ抵抗がそれです。値も適当に決めてやってみたんですが、ビンゴだったようです。これでオフセットが3mV以内に収まるようになりました。

今回組み合わせるDACはこちらです。

aliexpressで千円台で手に入るES9018k2m基板です

これを素材にしました。ESSのチップはちょっと変わっていて、出力を低抵抗で受ければ電流出力として、高抵抗で受ければ電圧出力として動作するそうです。

今回はIVCの部分はなく単なるバッファなので電圧出力としてこの基板を使います。

その前にちょっと細工を・・・・

まずは、I2Sの使っていない端子、NCと書かれているところにアイソレータ接続用の電圧3.3Vを供給します。

そして、上に見えるのはツェナーダイオードです。もともと電源に交流9V~12Vでも動作するように作られている基板ですが、ここに12Vを入力すると整流後は16V以上になってしまいます。そこからTRのリップルフィルタを通してそのあとにレギュレータで3.3Vに降圧されます。リップルフィルターでの電圧損失は1Vないぐらいですのでレギュレータ入力は15V程度となりかなりの電圧差があります。

なので、ここに10Vツェナーを追加してレギュレータに入力される電圧が10Vを超えないようにしました。なんとなくこの方が安心して交流電源を入力できるようになります。

そして、基板のアナログ部は使わないのでオペアンプ周りの部品を外してしまいます。
DACからの出力は直接引き出します。

こんな感じになりました。

左から青:DACL-、白:DACL+、青:DACR-、そして赤:DACR+です。Grandはなかなか良いところがなくてとりあえずこの位置からとりました。

DAC出力にはオフセット電圧がありますので、接続に安直にカップリングコンデンサを挿入しDC分を除きました。

DACデジタル部分とバッファ部分は別系統電源で供給していますのでGrandは絶縁されています。ということでGrand部分にコンデンサを入れてオフセット分のDCをカットしました。

なお、DAC基板とGNDは接続しなくても一応出力はあらわれます。ですが、WaveSpectraでみると、どうもノイズが乗ってしまっているようにみえます。

1kHz -6db GND接続なし

あまりよくないようだったのでやはり接続することにしました。
1kHz -6db GND接続

バラックでの全景です。


トランスは3つ、うちふたつはCSPPバッファの2巻線HTW-602、もう一つはHTW-9005、これはDACの電源用にしました。

また、このセットではハードウェアボリュームがありません。5千円程度で出回っているES9038q2mボードではデジタルボリュームが使えましたが、安価なES9018k2m基板では使えません。音量調整はRoon側のDSPボリュームで行うことにします。

Windows版のRoonでDSPボリューム(ドライバはAmanero Technology 1.067)を使ってもシグナルパスを見るかぎり劣なしのようです。

※劣化があるとインジケータの色が変わりますが(緑色になる)、DSPボリューム形式にしてもWindowsからの出力の場合は劣化はなし(白色)と表示されています。

この状態でいろいろ聴いてみました。音量はDSPボリューム-25db程度で十分な音量なので、そこいらで常用かと思います。

すると・・・・・

まず、びっくりしました。。。それは、、、オフセットが動く動く(;'∀')
トランジスタについている放熱板が安定するまでかなり動きますねぇ。片方のトランジスタの放熱板に触っただけでも動く・・・・かなり熱にシビアなようです。アイドル電流をモニタしていて熱暴走が起きないことは確認しているのですが、結構クリティカルですね。

オフセット調整用の680Ωへパラる高抵抗(今回は43kΩ)は熱が安定してからでないとうまくいかないことがわかりました。

さて、音質ですが・・・・

これまた、びっくりしました。
いやぁ、いままで作ったヘッドフォンアンプにDACの音質をかるく超えちゃってます。本当にびっくりです。まぁ、今はまだプラシーボがあると思うのでしばらくたってからもう一度評価したいと思いますが、とにかく透明感と滑らかさが半端ないです。耳の中がこそばゆくなる高音質と言ってもわかる人は少ないと思いますが、なんとなくわかりますかねぇ?
イメージとしてはそんな感じ。

ケーシングを考えよう。どうな風にまとめようかな(・∀・)ニヤニヤ

楽しみが増えました。

BFO回路の実験

BFO回路の実験 アマチュア無線バントで使うのに必要なもの 特にCWしか出ない自分にとってはBFOは欠かせないものです。 さて、先に使ったこのBFO回路で発振させると周波数は456kHz程度となりました。 AMラジオとして作ったときの中間周波数は455kHzで動かしているので、約...