2024年7月2日火曜日

トランジスタ回路の入力抵抗などインピーダンス整合について

 低周波では前段<次段の入力抵抗であれば

問題なく増幅できるが、高周波ではそうも行かない。同じインピーダンスでない場合は反射がある。

というわけで、入力インピーダンスの計算方法を探していたが、それらしきものを見つけたのでメモ。

TX励起段の入力抵抗を求める

トランジスタ回路の電圧増幅度 | 回路方式によって異なる計算式の解説 - 相楽製作所 (sagara-works.jp)

これによると

入力インピーダンス hie = 26 × hFE / コレクタ電流 IC [mA]

で近似できるとのこと。

先の7MHz送信機の励起段に当てはめてみると。

hFE:300
IC:32mA
hie=26x300/32=243.75Ω

となる。 バイアスを作る2kΩの抵抗と並列として

243.75//2000= 217.27Ωとなる。

計算上は217.27Ω

とするとAD9850の出力抵抗は200Ωということなので・・・

あれま、トロイダルでインピーダンス変換いらないんじゃね(-_-;)

しかし、実際は4:1でステップダウンしたほうが直接より出力が上がっている。

この辺のからくりがよくわからない。

励起段の出力抵抗

A級動作している回路において 

Zo=V/I=(Vp-p/2√2)/(Ip-p/2√2)=2E/2Ic=E/Ic

より E=7.9V,I=32mAなので

7.9/0.032=246.9Ωとなる。

出力コイルの巻線比が26:7,インピーダンス比は676/49=13.8より

246.9/13.8=17.89Ω

となっている。さて、これがTX出力段の入力抵抗とあっているか?だが・・・


TX最終段の入力抵抗を求める

先と同じようにhieを求めると

TTC015B hFE:150(100-200)
IC:219-437mA

2.2W出力時

26x150/437=0.89Ω 
ベースに直列にRBが入っているので
0.89+6.4=7.29Ω

0.5W出力時

26x150/219=17.8Ω
RBをプラスすると24.2Ω


最終段の出力抵抗

最終段はバイアスを与えないC級動作なので先の式は使えないので
Po=(E-Vcesat)^2/2xZL

を使って計算すると 

データシートより0.5A時のVcesat=0.3Vを代入


2.2W時

ZL=(13.8-0.3)^2/2x2.2=41.42Ω


0.5W時

ZL=(5.0-0.3)^2/2x0.5=22.09Ω


実際の回路ではまさにカットアンドトライで妥協点をみつけた。今回のはあとから検算したような形になった。
まぁ、計算通りにいかないことのほうが多いので、おおざっぱといえばそれまでだが・・・

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