2025年4月25日金曜日

LM317簡易安定化電源 Part4 結局・・・・

 スイッチング電源に

しました。
Part3でトランス式にしました。
ですが、やはり12V0.8Aのトランスでは電圧電流が取れず使い勝手がいまいちとなってしまっていました。

TRX015PP,CWトランシーバに使おうとしたとき、送信時は12Vで0.7A程度まで流れます。トランスでは10V程度までしか取れず使えません。
TRX015PPでは12Vでは3W程度、9Vで1.5W、13.8Vでは4W程度の出力があります。
出力の調整にLM317簡易安定化電源を使いたいと思ったのです。

そう思って部品箱をみていたら・・・・


アリエクから仕入れてあった24V3Aのスイッチング電源ユニットがありました。このユニット、出力のリード線が無造作に切られていてあきらかになにかのものから取り外したものでした、が、AC100Vを加えると出力はきっちり24V出てくれます。


トランスの代わりにスイッチング電源に入れ替えました。
Part1,2では20Vスイッチング電源での記事でしたが、Part3でトランス式にした理由は、スイッチングノイズが気になったからでした。
今回のスイッチング電源ではTRX015PPで使用した限りでは、気になるノイズもなく、特に問題ないようでした。

2025年4月10日木曜日

TRX015PP 受信感度改善

 TRX015PP CWトランシーバ

送信に切り替わるときにプツッといった音が気になり、原因を探っていた。
送信時はサイドトーンを発生させて受信ボードの電源供給をカットしている。
この動作が切替時のポップノイズ(プツッノイズ)の原因かどうかを確かめるために電源供給を5Vレギュレータに直接つないでみた。

ポップノイズに変化はなく、受信ボードと関係ないこと、電源供給はカットしなくても動作に問題ないこと。がわかった。
それよりも驚いたのは感度の改善があったこと。微小信号時の受信音がきれいになったこと。である。

受信感度について

表示されている受信機のS値に必要なアンテナ入力は、改善前で-73dbmで改善後は-79dbmであった。
6dBの感度差である。Sで2目盛違う。こう書くとたいしたことないようだが、真数に直すと実に4倍の感度差である。

なぜ感度が改善されたか

ブレークインボードで送受信時の電源をコントロールしている。受信ボードは、受信時のみ電源が供給される仕様である。電源を制御することで前記事で記載したように電圧降下がある。ここが原因である。

さて、問題の電圧であるが、電源供給のON、OFFは2SC1815で行っておりエミッタ出力なのでVBE分の電圧降下がある。受信部分への供給は約4.1Vとなっていた。この部分に関しては回路の変更が必要だと感じていたが、TA7358のデータシートをみると3V供給での値が記載されていたので、4V程度あれば十分と思いそのままにしていた。

今回は、ポップノイズの調査をしていてたまたま発覚した事。

電圧について

4V供給での感度低下と歪の原因を推測するに、データシートではコイル負荷なのでほぼ電源電圧が6pinに供給される。しかし本回路でのDEPは抵抗負荷(680Ω)である。この部分で電圧降下が起きて必要十分な電圧が供給されていないのかもしれない。と考えてみた。

TA7368,6pin 3.02V

うーん微妙。一応3Vは超えている。TA7358は1.5V程度でもOSC発振し機能するような記述もあるので十分といえばそんな気もする。

ちなみに電源供給を5Vからにすると、

TA7358,6pin 4.11V

となった。データシートからは感度低下の証拠は見つけられなかったが、このICはそもそも振幅の増減での動作を想定していないので振幅の変化を復調するような用途では5V以上の電源電圧が必要であるということなのだろう。

※TA7358での振幅復調動作では5V以上の電圧が必要である。


1Vの違いでここまで差があると、今後電源電圧には気をつけよう。と思った次第。

2025年4月4日金曜日

TRX015PP 7MHzと10MHzでの出力差

 7MHzと10MHzで出力差が大きい

7MHz35.91dbm
10MHz32.31dbm

3.6dBの違いがある。実数に直すと2.3倍である。
差がありすぎるような・・・・・
原因を探ってみた。

終段後のLPF 7MHz

※損失:0.191db


終段後のLPF 10MHz


※損失:0.936db

ここでの差は0.745dBとなった。さきの出力差3.6dBには届いていない。とすると半導体部分での利得の差がでていると思われる。

励振部分のシミュレーションから


LTSpiceに2SC1815のモデルを追加してシミュレートしてみた
7MHzで20.9dbのGainだが10MHzだと16.5dBとおよそ4dbのGainの違いがあることが判明。
2SC1815のfTはデータシートから80MHzとなっているので周波数が高くなるとGainが減る右肩下がりの⊿が2N2222と比べて大きい。

これで、出力差について納得できた。

対策は? んー
しない(;^_^A

軟弱だなぁ。いや面倒なのである。
下手に高周波特性の良いTRに交換すると発振等暴れちゃうかもしれないし・・・・
と思うとすぐには手をだせない。。。。。
                   ^^^^^^

次のトランシーバ作るときの糧にします。はい。