もう少し利得が欲しい
なので、それなりに効果はあったのですがなんとなく物足りなかったのでもう少し利得をかさ上げしてみようと思いました。
あちこち参考にしてみると、なかなか部品点数が多くて・・・面倒・・・・
ということで、回路図を眺めていると・・・・
ん、ゲート接地の後にPNPトランジスタ持ってくれば簡単に済むんじゃぁないかと思いつきました。
で、試してみたのがこの回路です。※3/8追記:後にこの回路の欠点に気づきます・・
PNPトランジスタは構造上早いスピードで動作させるのが困難なんだそうです。なのでftはNPNトランジスタほど稼げません。
どうりでRFアンプの作例は2SCばかりでPNPを使ったものは皆無だったわけです。PNPを使えば回路構成が楽なのに、なぜNPNばかり使うんだろうと不思議だったのが納得です。。。。なので、今回のRFアンプは中波帯までということになります。自分の目的は中波民間放送を聞き易くするために作ったものなので、この回路が使えるということになります。
出力トランスはFT50-77 AL:1100を使ってトリファイラ巻としました。巻き数は8回、本当はここは7回なのですが、中波帯で主に使うことと、なんとなく・・・8回(70μH)にしてしまいました。
抵抗の隣の電圧数値は抵抗両端の電圧実測値です。
初段の2SK544Eのドレイン負荷抵抗2kΩ両端が3.4V程度ですので、IDは1.7mAとなりますね。この値はソースに繋がれた68Ωによって決まります。定電流なので電源電圧が変わっても変わりません。なので、この3.4Vを次段の2SA1015Yのバイアス電圧にします。
2SA1015のVBEは約0.7Vでした。なのでエミッタに繋がれた390Ω両端には3.4-0.7=2.7V程度と決まります。するとICは約6.9mAとなります。
利得の調整と同相(ノイズ)キャンセルは500Ωの半固定抵抗の値で調整します。0Ωに近づければ交流的にはREの負帰還が減り、利得が増すわけですね。。。
ベースに入れてある10Ωは発振防止用です。他には高周波で発振対策を特に入れていません。なので、2SA1015Y以外のもっと特性のよいトランジスタを使ったりすると発振してしまうかもしれません。自分は主に中波用としてこのアンプを使うのであまりftの高いトランジスタを選びませんでした。しかもYランクですからhfeも控えめです。
なにかのページで見かけたのですが、常用周波数はft/hfe程度までにしておくとよいらしいです。本回路ではIC≒7mAなのでft≒300Mhzといったところ、するとft/hfeは1.5となり常用周波数は1500kHz程度までとなりますね。まぁ中波帯ならギリギリOkってとこでしょうか!?いつものユニバーサル基板に組み立てます。なるばく小さめに作りたかったのでチップ部品を多用しました。なので秋月のC基板の1/3程度の大きさに収めることができました。
チップ部品は裏側に・・・
全消費電流は(LEDの分も含めて)約18mAでした。
初段がゲート接地アンプですので、入力抵抗は低く非同調形のループアンテナ用です。
MLA(マグネチックループアンテナ)やNCPL(いわゆるYouLoopアンテナ)は電流出力なのでインピーダンスが非常に低い。。。。それに対応するために初段でインピーダンス変換を行います。その後トランジスタで利得を稼いでいます。
ΔLoop7のような形式のアンテナシステムではループアンテナを同調させて使うので、同調した周波数ではインピーダンス高くなり電圧出力形式となります。なので、FET入力など入力抵抗の高い差動アンプを使うことになります。これは、アンテナとアンテナアンプはごく近いところに設置しないといけない・・・ことを意味します。
・・・ということを今回の工作を通して、なんとなくわかりました。。。
まだまだ、全然わかっていないので勉強しなくてはいけませんねぇ
LA1600を使ったアナログラジオのSメーターで確認すると・・・・
写真は日中のYBS山形放送です。。かなり効いているようです(^▽^)/
耳で聴いても、あきらかにノイズレベルが下がってシグナルレベルが上がり、聞き易くなりました。。。
アンテナはこんなものも試してみました。
約2.5mの2線ワイヤ(電源ケーブルともいう)を2回巻にしたものを使っています。2.5x4なので総長10mですか・・・
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