2022年6月26日日曜日

短波帯で感度良いループアンテナ

aliexpressで手に入れたループアンテナ用のアンプを使って

使ったアンプは

aliexpressにしては、結構な値段がする。自分は試しにキットのほうを買ってLNA代わりに使っていた。
ふと、思いついて本来の使い方!?をしてみようと、フラフープにアルミ箔を貼った直径50㎝程度の小さなループアンテナを繋いでみた。
こんなに小さいループなのに、短波帯の上の方(15MHzとか)では特に感度良く入感する。
・・・もっとも、中波帯ではダメダメだけど・・・
ゲイン調整用のつまみでゲインの調整ができるが、SDRの方のLNAはoffにしないと、チューナーがすぐ飽和してしまう。




増幅基板との接続は、銅線をフラフープに巻いたアルミ箔に接触させて巻止めしただけ。
めちゃめちゃ簡単である。

こんなもので、アンテナとしての機能をうまく果たすんだ。

最初は、ここに直径60センチのMLAとした同軸を繋いでみたが、うまく利得がえられなかった。。。MLAとしない単純ループのほうが感度が良いのである。

不思議ですよねぇ。ちょっとしたことで変わってしまう。

アクティブループアンテナを室内でそこらへんに引っ掛けで置いた状態でReach Beyond Australiaの日本語放送が、夏の季節の7時半~で、もう日が昇った状態でも、夜と変わらず受信できた。

とりあえずミッション完了。。。(笑)

中波帯専用LPFの実験 1.8MHzLowPassFilter

ダイレクトサンプリング改造RTL-SDRを使って


現在の中波用SDRの構成

この中のLPFが今回のお題。

既製品では
こういったものがある。
特性は、とても良い。びっくりすぐらいの減衰率

さすが、メーカー品。中がどうなっているかわからないけど、
でも、やっぱり高い。

もし自分で同じようなものを作ろうと思ったら
7素子がせいぜいだよなぁ

シミュレーションしてみると
3MHzでー20dbがせいぜいか・・・・・やぱし・・・-60dbには到底届かないけれど
ま、いっちょつくってみっか。。。

ということで、まずはインダクタを巻かなくては・・・さすがに空芯コイルではきついので、トロイダルコアにする。
以前買っておいたもの。
AL値は37なので、4.5uFは11回、7.2μFは15回巻で大体そのくらいになるはずなんだけど。
その巻き数で作ったらなんと


めちゃめちゃ早くから減衰が始まってる・・・だめだこりゃ
失敗・・・・・

やっぱきちんとコイルは確認しながら巻かないと・・・・。
いや、実はちゃんとnanoVNAで値をみてみたんだけど。。。周波数で値が変わるからどこの値を読んだらいいのかわからないという。。。テイタラクゆえ(;´∀`)

で、コイルの巻き数を減らすことに・・・
もしかしたら最大値でよいのかな・・・・
ということで、4.5uFを狙ったところは4.9uF(Parallel X)の値を使ってみる
AL値37のコアに7turnでこの値でした。

7.2uFを狙ったものは、コアに10回巻で
6.97uFとまぁまぁ近い値になったので、これで良しとする。


気を取り直して、この組み合わせでLPFを形成

なんどみても黄色いコアは食べ物にみえる。。。


-3dbは大体1.8MHzあたり

よく使う1000kHz付近は
大体ー1.5db程度の損失

そして短波帯で大出力のものは6MHzあたりからということでその辺の減衰率を見てみると

-26dbとなった。短波帯の放送波は最低約20分の1には減衰されている。
2.2MHzでー3dbを考えていたけど、実際に作ってみたら1.8MHzあたりがカットオフ周波数となった。もう少し追い込めば2MHzにはできるとおもうけど・・・・
インダクタの調整がめんどいのと、短波帯の減衰開始周波数も考えたら、この辺で妥協しておいたほうがよさそう。。

既製品のLPFと同じー60dbを示すのは10MHzあたりからなので、全然かなわない。
けど、まぁ。これで良いんだ。

あとは、使用してみてどうかだな。

今晩が楽しみ。。。。。

2021/06/27追記

昨晩10時ごろの中波帯受信状況


9kHzおきにびっしりと並ぶ・・・・・
空きがないねぇ。。。。
良い感じ!!





2022年6月21日火曜日

LPFの実験 7素子・生基板でつくる 30MHzLowPassFilter

30MhzLPF定数



LTspiceでシミュレーションした値を使います。

Cの値は手持ちのコンデンサの容量にあわせてあります。

※より計算値に近いバージョン。コンデンサがあればこっちで!

Lをどうするかですが・・・・・
コイルのピッチによって値がころころ変わるので注意が必要ですが、トロイダルに巻くにしてもいろいろ準備が必要なので、直径3mmと5mmの空芯コイルで作成します。

330nHは3mm直径で

約8mm幅とすると・・・・

333nH程度と測定されました。

530nHは5mm直径で

約11mm幅とすると・・・・

522nH程度になりました。

生基板の大きさは
40x15mmの大きさにカッターで切り出して
ランドの周りをリューターで削ります。

あまりきれいじゃないですね(笑)
56pFと220pFチップコンデンサをつけたところです。

あとは、最初に測っておいた幅になるように空芯コイルをはんだ付けして出来上がりです。

さてさて、お楽しみの通過特性ですが・・・・

nanoVNAにて確かめてみます。



まぁまぁ設計通りにできたと思います。

面白いですね、こうやって遊んでいると時間を忘れます。
このLPFの使い道ですが、LNAの前に入れてみることにします。
LNAの後はダイレクトサンプリングに改造したDT-DS-305BKを使います。



2022年6月16日木曜日

LPFを考える。RTL-SDR,ダイレクトサンプリングでMW,HF受信

前回ダイレクトサンプリングの入力部にLPFを入れたという記事を書きました。

それは、それで効果があったのですが・・・・

ちょっと見直してみることにしました。

というのも・・・・

ltspiceで390pF,78nFのLPFをシミュレーションしてみたら・・・

なんじゃこりゃっていうぐらいなだらかな肩特性・・・・

しかも10Mhzをこえたあたりから結構な損失が・・・・・

なんだか、短波の感度が今一つだったのはこれのせいなのかなぁ・・・・

と思うようになり。。。

ちょっと見直してみることにしました。

USBドングルに載るようにするのには、Lは1つが限度かなぁ、とすると3素子のLPFとなる。Qをもう少し高くとって肩特性を見直してみよう・・・

Maximally Flat LPF (Butterworth) Calculator https://www.wenshing.com.tw/Design_tools/Maximally-Flat-LPF-Butterworth-Calculator_e.html?utm_source=pocket_mylist


便利なページでLPFの値を決める。どうやらCは100pFでいけそうなので、以前DAC中華ボードから外したやつを使えば追加で買わなくてもすむ。Lは5mm軸のドライバに空芯コイルとして巻けばよいし。。。


LTSpiceでシミュレーションすると・・・・80Mhzでー30dbはとれるみたい。

20Mhzを超えるあたりまで損失は少なそうだし。これでよいんじゃない?

さっそくやってみた。

結果的に12mmくらいの幅で13回巻程度で約500nF越え程度に落ち着きました。

ちなみに、もともとついていたLを測ってみたら・・・78nFで作ったつもりだったのに、260nFもありました。これだと短波帯ではすでに減衰がかなり始まっていたことになります。

短波の低感度はこれのせいだったのかな・・・・

さて、

肝心のFMのお化けが出る件は。1100kHz付近をみてみると・・・・

下が以前のLPF、上が今回のLPFです。

お化けがでなくなってますね。。。やった(^▽^)/

ーーーと思ったのですが、、どうやらLNAのGainにも関係するようですーーー


ドングルには、こんな感じで実装されています。


いやぁ、3216サイズのコンデンサがめっちゃおおきくみえますねぇ(笑)

短波帯の感度はどうなったかというと・・・・・

感度があがっているような気がしますが、はっきりしません。
アンテナとの兼ね合いもあるようです。
YouLoopでは中波帯が感度よく、マグネチックループでは短波帯の感度が良く
といった具合で・・・・・

もう少し聞きこんでみないとはっきりはわかりませんが・・・・・

なかなか奥が深いですね。。。



2022年6月14日火曜日

ガルバニックアイソレータを自作

ガルバニックアイソレータ

って

なにをするものぞと思っていました。

アンテナとラジオの間につなぐことによってできるグラウンドループ(アース分離)を断ち切るために使うものだそうです。

それによって、フロアノイズが下がる。

効果なんてあるのかなと疑心暗鬼になっていたのですが、試しに作って入れてみるとこれがまた効くんですね。フロアノイズが10dbほどさがりました。

びっくりしました。

ということで、作り方。


今回作るものはHF用なのでフェライトコア#77のものを使いました。

FT50-77になります



バイファイラ巻で7回巻きます。回数は結構適当なのですが・・・

使う線も適当です。

細いもので絶縁されていればなんでも良いです。LANケーブルの芯線なんかはすでに縒ってあるので好都合かもしれません。


1次側と2次側にコネクタを繋いで出来上がりです。取り外しが容易なようにBNCコネクタとしました。


あとは、プラバンではさんで百均の融着テープで固定します。簡単ですね。


アンテナとLNAの間に繋いでいます。


こんな適当に作ったものでも、ビックリするくらいの効果があります。

というか、これを入れないとまともに受信できないといった方が良いのでしょうか。

もしかすると、PCとUSB接続されるというSDR特有のものなのかな。。。

アナログラジオの時は特に必要性を感じていなかったという・・・・


2022/06/19追加

FB801-43を使って小型に作る

銅板にSMAをつけた、小型バージョンも作ってみました。



0.28mmUAEをバイファイラ巻で10回ほど巻きました。
主に中波用として考えていたので多めに巻いたのですが・・・
短波の上の方中心にするなら4回巻ぐらいでも良いのかもしれません。



nanoVNAにて通過特性を測ってみると

中波帯の低い部分の600kHzでもほとんど減衰がありません。
そして、30MHzでも0.7db程度の損失です。

そして、ノイズフロアですが。。。

使用なし


ガルバニックアイソレータ使用


ノイズフロアが10dbほど下がっています。

やはり、中波帯や短波帯では効果があるようです。


2022/06/20追加

先に作ったFT-50-77のトロイダルコア通過特性です

70Mhz以上はどうやら使い物にならなさそうなので50Mhz以下の特性です。
青がLANケーブルをほどいたもので8回巻
黄土色がジュンフロン線7回巻
のものです。
毎回数が1回分違いますが、LAN線をほどいたもののほうが減衰率が少ない結果となりました。若干線が太いので巻きづらいのですがこちらの方が良い結果となりました。


にしても、FB801-43のものが成績が良い。

小型にできるし、SMAのオスコネクタが届いたら、こっちの奴にしよう。。。
現在のダイレクトサンプリングドングルは、、
YouLoopANT-ガルバニックアイソレーター30Mhz5素子LPF-0.1-2000MHzLNAーUSBドングル(3素子30MhzLPF入ダイレクトサンプリングRTL-SDR)