ケーシング・箱入れ
をするということは、ブレッドボードではなくて基板に部品を載せてそれをなにかしらのケースに入れる。
ちゃんと残しておける形にするということ。
そして、このケーシングはアナログ回路では特に難しいです。
今回も御多分に洩れずたくさん解決しなくてはならないことがありました。
- そもそも、ちょうど良い大きさの箱がない
- デジタル回路からのノイズ
- そしてデザイン・使い勝手を考える
- パネル加工はとにかく面倒
とまぁいろいろありますが、なにかしらのケースに入れておかないとすぐにジャンク行きになってしまいます。
まぁどうしようか考えている時間が楽しいのですけれどもね(笑)
まず、ブレッドボードの回路をユニバーサル基板に詰め込みます。
PaaSでの作図
秋月のC基板に、LA1600のラジオ回路とNJM386の低周波アンプ部、Sメータ回路、周波数表示用の局発からのバッファ回路。これらを全て載せてしまいます。
IFTコイルのPaaS部品がなかったので、クリスタルオシレータの部品図になっています。番号はIFTコイルの足番号です。下がOSCコイル(赤)で上がIFT段間用(白)です。
回路図をもう一度載せておきます。
この回路図の定数で組んでいきました。
ここで動作確認も兼ねてバラック台に載せて動かしてみました。
バラックで動作確認
こんな感じですね。
ちょっと周波数表示に前に買っておいたSEG表示のものを使ってみます。
これです。
すると・・・・
ノイズが載ってしまいます。。うーん残念!!使えるとよいのに。。。。
いろいろ試してみた結果。。アルミシートを敷いて、周波数カウンタモジュールからアースを取ると、あら不思議。ノイズが消えました。
ちょっと写真が違うのですが、こんな感じにアルミ箔を敷いてアースとりました。
そうそう、もう一つ、この写真のようにアルミ箔の上に回路を載せておくと、ボディエフェクトを少なくすることができました。バリコンの接地側を接続するとさらに安定するようです。(ただし若干S強度が下がってしまいます)
こんな薄いアルミ箔なのに、、、ちょっとびっくりしました。
アナログ回路の挙動は本当にやってみないとわからないところが多くて面白いです。
ベンチ台に載せてみる
というわけで気を良くして、しばらく実験用ベンチ台に載せて遊んでいました。
この周波数表示、気に入ってしまいました。
冬の長夜なので、夕方も結構早い時間からMW帯がにぎやかになってきます。
日本全国のいろんなラジオ局にチューニングを合わせてみます。
感度も選択度も満足できるものでLA1600もあなどれません。
当初、ステップアップでディスクリートでスーパーヘテロダインを組もうと思っていたのですが・・・・
もう、LA1600でいいんじゃないかと思えてきました。でも、あそびでいろいろやるんだろうなぁ・・・どんだけオタクなんだ(笑)
スピーカーはどうする
いままで、こんなラジオで使うスピーカなぞ目もくれなかったので、小型のちょうど良いスピーカがありません。
そんなときにラジオキットについてきた、とてもチープなスピーカが目に入りました。
でも、これ、単体でつないだだけでは本当にガサガサした音しか出ません。なので、何かしらボックスをこしらえて入れなければと思っていたら・・・・・
ちょうどこんなのがありました。。。ケスコっていう消臭剤がゴミ箱に・・・・蓋のところにはおあつらえむきに穴が空いてます。消臭剤だからそうですよね。。。
なんとスピーカもすっぽり収まってしまいました。
まぁ、外観はなんだかなぁな感じなのですが。。。
外装フィルムをはがして、フェルト材を中にいれてみました。。。
まぁ一応それなりに音声は聴けるようになりました。。。
ケースを考える
製作しているのは中波ラジオなので、バーアンテナを使います。バーアンテナを内蔵するということはすなわち金属ケースが使えません。
バーアンテナだけをケース外に取り付けることもアイディアのひとつですが、リード線の取り回しが面倒になってきます。
と、いろいろ考えていると、やはりプラスチックケースに落ち着いてしまいます。アルミシャシーでアルミパネルを使った形式も考えられますが、これは真空管ではよく使われますが、トランジスタやICを使ったものではいまひとつなじみません
結局
こういったプラスチックケースを使うことにしました。
aitendoでお安く手に入るものです。これの良いところは前後パネルがはめ込み式で交換できること。これ、大きいメリットです。上の写真もダイソーのPPシートを切っていれてあるんです。
値段もかなりお手頃です。
これをつかってなんとかケース内に収めることを考えました。
すると、どうしてもアナログのSメータを入れる場所がありません。
なので、ここは別の方法でチューニングを確認することにします。
Sメータにしているのは500μAのVUメータです。デジタル表示にすればこれが使えそうに思いました。1.00vを100%と読んで・・・・
2線式の電圧計で2.5Vからとなっていますが、簡単な改造で0.01Vから表示できます。
ですが、現在の回路ではGNDポイントが電源Grandではないので、別な回路を考えなければなりません。
Sメータ回路を変更
こんな回路を考えてみました。LA1600のAGC電圧は0.5V〜1V程度ですので、0〜1.00V表示にするにはオフセットをなくして2倍の利得をもたせればいいことがわかります。
いわゆるSメータのようにμdBに準拠はしていません。が、チューニングポイントが分かれば良いだけなので、これでよしとします。
バラックで動作確認してみました。
写真はローカルNHK局が1.00表示になるところで、HBC北海道を受信しての表示です。
フィーリングはやっぱりアナログのほうが良いのですが、スペースを考えるとこの方法でもありかなということで!
と、ここまできたところで、問題発生。。。。
周波数カウンタからのデジタルノイズがどうにもこうにも消せません。いろいろトライしてはみたのですが・・・・どうやらアンテナ回路への直接飛び込みのようです。
これは、ケースが小さいことが原因で、どうやってもこれ以上バリコンとカウンタを離すことができません。PPシートが半透明なので、LEDのSEGメント方式のカウンタはカッコ良いなと思っていたのですが・・・・
残念です。元の液晶方式で考え直すことにするしかないようです。