2023年10月31日火曜日

raspberrypi4BでSDRPLAY(RSP1)を使えるようにする

これが、まず大変でした。
というか、思い通りにはできていません。
そして、まだ納得していません。

なぜかというと、SDRPLAY社で用意してくれたOSイメージをそのままSDカードに構築すれば、GQRXでRSP1を使えます。

ですが・・・・できれば最新のソフトウエアを使いたいという思いから、OSをインストールした後にRSPシリーズのドライバを導入して構築する方法をとりました。

しかしっ

うまくいきません。
いろいろ調べてみると。。。純正のドライバに対応しているのはSDRunoやSDRconnectといった純正のSDRソフトウエアのみのようです。
そしてSDRunoにはLinuxバージョンはありません。
SDRconnectも試してみましたが、どうやらディスコンのRSP1は動作しない(RSP1A以上なら動作するらしい)ようです。

さて、それではどうやって純正でないSDRソフトウエアを使えるようにするのでしょう??

・・・・サードパーティのSDRソフトウエアを使うには間に、SoapySDRといったミドルウエアを介入させなければならないことがわかりました。

それで、これまたたくさんの試行錯誤の結果。。。
SoapySDRUtilできちんとドライバとRSP1が認識されるところまではいきました。

しかし
それだけではダメなようです。apt install でGQRXを導入するとSoapySDRもインストするようで、当然それを使うように設定されます。
つまり、、自前でコンパイルし、苦労して入れたSoapySDRライブラリは使ってくれません。
ということは・・・・
GQRXでRSP1サポートしたドライバを利用できない
・・・・使えないということになります。

ネットを探しても、あまりうまくいっているといったページはみつかりません。
(特に日本語はない)
とうとうあきらめてしまいました。

結局は

のSDカードイメージを使って構築することとなります。
ちょっと悔しいのでもう少しわかるようになったら再度トライしてみようと思います。


構想:移動運用で使えるコンパクト省電力な組み合わせ

移動運用をしてみたい

7MhzのCWメインで出ているが、QRPpだとCQを出してもなかなかとってもらえなくなってきた。多分、あ、またいつもの弱小局だ、無視!的な感じになってしまっているのかな?

自分の電波が届く範囲では、大体交信し尽くしたといった所でしょう。

でも、移動なら、、、移動運用でのQRPpではどうなるのか興味がわいてきた。

移動運用ならば、なるべく機材は軽く少なく、それこそQRPな機材でと考えた。


  • 送信は自作QRP機
  • 受信はSDRを使う

これはどのみちPCをもっていかなくてはいろいろと面倒なのでどうせ持っていくならば、荷物を減らすのにSDRでいいんじゃね!?と思った次第。

受信用使用機材

  • SDRPlay1
  • raspberryPi4B 4Gメモリ
  • 32bit OS SDRPlay社でのイメージファイルからインストールしたマイクロSDカード
ノートPCも持ってはいるんだけど何分古いのでバッテリーの持ちが精々1時間程度と効率が悪い。Windowsが使えるのは、今の環境がそのまま構築できてとてもいいのだけれど、あっという間に撤収では楽しみも半減してしまう。

ということでラズパイが目に入ったわけ。ラズパイならば5VのUSBでうごくし消費電力もPCほどではないので、大きめのバッテリーがあればなんとかなるかな・・・・との考え。

ただし・・・このSDRを受信機にするというのには大きな欠点がある。
それは、受信音が遅れて聞こえてくること。
FT891を受信機として使っていた時にはいい感じに自分の電波がサイドトーンにできていました。ですが、遅れて聞こえてくるSDRの受信音ではそれができません。
なにかしらの仕組みを作らないと駄目なわけで・・・・

試しにリレーを使って送信時にはAudio出力を分断してみました。
大体うまくいきそうですが、セミブレークインのときの合間にトーンが聞こえたりします。
さらなるアイディアと調整が必要ですね。。。。



自作送信機に早速リレーを追加しました。
モールス送出時に受信機からの音声出力をここでミュートします。
受信機にSDRを使うとなるとこの処置は必須です。
自分の打ったモールス信号が”遅れて”聞こえてきたのではたまりません。

まぁ、これはSDRを受信に使った時の最大の難点です。。。。




2023年10月17日火曜日

ラジオ側のアンテナリンクマッチングでループアンテナの性能向上

ラジオ側のアンテナリンクコイルのタップ位置を変えた

それだけです。。。はい。。。
結果アンテナとマッチングが良くなり性能が向上しました。
用意に体感できました。

単純な(マグネチックループやNCPLでない)ループアンテナは過去に
を作成し使ってみましたが、その時はなんだかイマイチの感じがあったのです。

2芯平行電灯線を使ったループアンテナ

名前がないと、あれとかこれ担ってしまうので、電灯線ループアンテナとでも呼びましょうか・・・

上記仕様:
電灯線5mの2線を直列にして合計10mの電線とした
100均で手に入れた大型ハンガー2つを使ってループ形状とした
直列に入れたマッチングLCは
  • LはT44-26黄色フェライトコアに0.55エナメル線を20回巻(15uH程度)
  • Cは約400pFのセラミックコンデンサ

電灯線ループアンテナのNanoVNAでの特性は



※1000khz付近でSWRが最低

電灯線5mをループにしただけのアンテナですが、実はなかなか実力があったようです。
しかし、ラジオ側のアンテナコイルとのマッチングが良くなかったので低い評価になっていたと思われます。

ラジオ側のマッチング調整

KT0915ラジオのアンテナリンクコイルの調整を行って50Ω付近になるようにしました。
ラジオはフルデジタルのこれです。DSPでバーアンテナには同調回路がありません。

https://nheroshi.blogspot.com/2022/02/kt0915-arduinodsp_13.html



調整前

インピーダンスは中波帯では少なくとも200Ω以上の値でした。


調整後


調整といっても、リンクコイルのタップを12回から4回のところに移動しただけですが、、、
インピーダンスが200Ω超から50Ω付近に調整できました。

結果

電灯線ループアンテナの評価が変わりました。

前述のNCPLよりも感度が良いです。。。。
いやぁびっくりしました。

なかなか、未だわからないことが多いのですけど、こんなふうに感度が改善したりするのを体感すると楽しいですねぇ(笑)

これぞ、ラジオ沼!?(笑)

2023年10月12日木曜日

中波帯受信に使ったNCPLアンテナの覚書 インピーダンス整合

前記事で、たまたま中波帯でのみ感度のよかったYouLoopアンテナの構成について書きました。
そして・・・・


このアンテナの1.05MHzでのインピーダンスが50Ωに近い57Ω程度であったこと、ラジオの入力インピーダンス高い値であったことが感度に関係しているのかもしれないと思いました。

そこで、もう一つ実験です。

ラジオ側のリンクコイルは12回巻きでしたので、インピーダンスをそろえるべく7回巻きのところでタップをとってみることにしました。


この状態で受信してみると。。。。
確かに感度が上がっているようです。といっても聴感上なので中波帯の遠距離放送はフェージングで強度が変わりますのであてになりませんが(;^_^A

そしてさらにマッチングを取るべく4回巻きのところへタップを移動して


インピーダンスを計測してみると



思惑通りインピーダンスが下がり80Ω台となりました。さらに感度が改善したようです。
これは、マッチングが良くなったため改善したということでしょうか??
追い込めばもう少しマッチングが取れそうではありますが、沼に落ちそうなので深追いはせずこの辺でやめておきます。

結論

確かにラジオとアンテナのインピーダンスマッチングによって感度は変わる
・・・ようだ。(笑)


後日

2023/10/14
今回うまくいったのに気をよくして、前に作ったLA1600を使った中波ラジオのアンテナコイルも最適化してみました。




こちらも、以前より明らかに感度が上昇しました。
130Ω台ともう少し追い込めそうですが・・・・・

沼にはまると抜けられなくなりそうな予感がして、ここいらでやめておくことにしました。

2023年10月11日水曜日

中波帯受信に使ったNCPLアンテナの覚書

中波帯で感度のよかったループアンテナ

いままで、部屋の中で使える受信アンテナをいくつか作ってきました。
その中で、たまたま中波帯(のみ)で感度のよかった組み合わせをメモしておきます。

仕様

  • 直径60㎝
  • エレメントは3C2V同軸ケーブル
  • FT50-75:1対1 ノンバイファイラ8回巻
  • 同軸はなんとその辺にあったシールドケーブル?おそらく1.5C2V的なもの

FT50-75は

この部分に使用。1次2次ともに8回巻き

このアンテナ、中波帯では感度が良いものの短波帯ではダメダメなのである
ということで、なぜだかわからないのもちょっと気持ち悪いのでNanoVNAにて計測してみることにします。


中波帯でいい感じだったNCLP

計測1





スイープしてみるとどうやら43MHz付近に同調点があるようです。
それで、範囲をまず40Mhz~50MHzにして測定してみました。
共振周波数=スミスチャートで基線に交わるところの周波数は43MHzとなっています。
その時のインピーダンスは55.6+j2.15Ωとなっていました。
これは、自己共振周波数はおよそ43Mhzでインピーダンスが、ほぼ50Ωということだと思うのですけれど、勉強不足で正しいかどうかは不安です。

計測2

さてスイープする周波数を中波帯に近い100kHz~2MHzに限定してみます。



Loopアンテナは誘導性領域で動作していることがわかります。
1.05MHzではインピーダンスが2.22+j40.3Ωとなり50Ωに近い値となっています。
しかしこの場合ラジオ側でも同じくらいのインピーダンスでないと整合がとれません。

ということで、ラジオ側も計測してみます。

ラジオ入力部の計測


計測3


同調点でのプロットがないのでインピーダンスは不明ですが、正規化5.0の円よりも右側なので、250Ωよりかなり高いと思われます。インピーダンス(高)

そこで、短波では使えるけど、中波ではさっぱりのFraYouLoopでも計測してみました。

FraYouLoopの計測

計測4





どうやら1.05MHzでのインピーダンスは2.73+j9.74Ωとなっており13Ω程度なのでラジオの入力インピーダンス(高)とはかなり離れています。

計測3(ラジオ)>>計測2(中波帯でいい感じだったNCLP)>計測4(FraYouLoop)

となり、マッチングはとれていないものの、それでもまだ「中波帯でいい感じだったNCLP」のほうがマシという結果でした。

もしかしたらそんなところに感度の差が出ているのかもしれません。

ほぼ同じ大きさのループなのにこういった差が出るのは、なぜなのでしょう?
トランスのコア材質(#75材とメガネコア(おそらく#43))?エレメントの材質?(3C2Vとアルミホイル,銅ワイヤ)

なんだかやってみないとわからない的なやっつけ仕事ばかりです。
これでは技術者(アマ無線技術者)とはいえませんなぁ^^; まぁ趣味だからいいんですけど。。。。


2023年10月9日月曜日

周波数変換と第一中間波増幅にFETを使用したスーパーヘテロダインラジオ 3

ブレッドボードに組んでみた

ラジオなどを試しに組んでみるときにつかっているベンチ台に組んでみました。


親子バリコンにバーニアダイヤル。ボリューム、スイッチ、DCジャック、オーディオミニプラグ、スピーカー端子がついています。アンプの実験などにも使っていました。

周波数表示はAmazonで手に入れた周波数カウンタを使用
Sメータは電圧計を使ってみました。



バーアンテナはKT0915 arduino制御DSPラジオ 3の追記で作成した18センチの長いものを使ってみました。若干インダクタンスが少ないかと思いましたが繋いでみたらコイルが大体真ん中ぐらいなのでギリギリですが、なんとかうまくいっているようです。

周辺回路を含めた回路図


※主要部分の回路はトランジスターラジオ実践製作ガイド – 誠文堂の直売所 (seibundo-store.com)からのものを参考にしています。(残念ながら現在2023・10.9売切れのようです)

IFTの接続はブレッドボードに組んだ時のをそのまま記載しています。IFTはそのままではブレッドボードに載らないので変換用のユニバーサル基板に載せているのでだいぶ頭がこんがらがってしまいます。(;^_^A

特にOSCは日本で売っているものは大体同じPin配列で統一されていますが、itendoで入手した赤コイルは配置が違っていました。いろいろ試してみましたが、発振させることができませんでした。安いから買ったのですがちゃんと吟味しないといらないところで悩むことになりそうです。

調整

そうなんです、これをやらないと感度がダメダメですが、ちゃんと調整すると感度がどんどん上がっていきます。


当初、600khzと1500khzでトラッキング調整をしましたが、どうも低い周波数で感度が12db程度も悪いようです。
やり直したら、今度は上のほうが感度が悪くなり・・・・
なかなか均一にはできません。
なので、間をとって1000khzあたりで最高感度、上と下は同じくらいの感度になるように仕上げました。
こんな時にも、TinySAは役に立ちますね。買っといて良かった(⌒∇⌒)

今後

このラジオ、ユニバーサル基板に組みなおすか、迷ってます。
回路方式がユニークなので残しておきたい気もします。



2023年10月6日金曜日

周波数変換と第一中間波増幅にFETを使用したスーパーヘテロダインラジオ2

中間波増幅部



※オリジナルでは2SK241(GR)

FETのソース電圧は
  • 2SK544(E) 680Ω 0.376-0.237V
  • J211         1kΩ    2.00-0.81V
  • 2SK439(F) 2kΩ   0.80-0.38V
計測値はソース抵抗両端電圧です。
※数値は無受信で高く、強い放送局で低い電圧になりますので両方を記載

J211が聴感上で一番感度が高く感じました。しかし、半固定抵抗10kΩの値を変えてもAGCの効き具合が変わらないです。ソース電圧が高すぎるため次段のトランジスタのベース電流がベース抵抗の47kΩで供給している分を超えてしまっているのだと思います。
結果的に、強い局では飽和してひずみが出てしまいます。

やはりここでも、オリジナルの設計に近い値の2SK439(F)が感度とAGCの効きともに適正であるようでした。

次段トランジスタは2SC1815(Y)
これも実はディスコンになっているようですが、サードパーティ生産も含めると、まだまだ容易に入手できます。

ちなみに前段のFETの種類によってトランジスタのエミッタ電圧が異なります。
  • 2SK544(E)  680Ω 0.258-0.06V
  • J211           1kΩ 1.655-0.632V
  • 2SK439(F)  1kΩ  0.601-0.265V
計測値は可変抵抗10kΩが4.7kでの数値です。
ここの抵抗値はAGCの効きを調節していますので抵抗値を少なくするとAGCが強くかかりコレクタ電流が減り利得が下がる方向になります。




周波数変換と第一中間波増幅にFETを使用したスーパーヘテロダインラジオ1

周波数変換部


ちょっと変わった回路を見つけたので追試です

いわゆる6石スーパーの構成なのですが、周波数変換と中間波増幅にMOSFETを使ったものです。普通の6石スーパーはすべてトランジスタの構成でどれもあまり変わり映えのしない定石な回路なのですが、これはちょっと変わってました。

なので、作ってみたくなりました。
元回路では、使用したFETが2SK241(GR)でしたが、手持ちになかったので他の石で試してみました。
2SK241はdepression+enhancedモードで動作するMOSFETです。
回路的にはソース抵抗が入っておりゼロバイアスで使うわけではないので接合型のFETも動きそうに思えます。

オリジナルで使っていた石
2SK241(GR) Idss 6-14mA

試してみた石
2SK544(E) Idss 2.5-6.0mA 入手先:ヤフオク
2SK439(F) Idss 8-12mA 入手先:aitendo
J211        Idss 7-22mA 入手先:秋月
BF256       Idss 6-13mA 入手先:秋月

周波数変換部の実験回路

  • 2SK544(E)を使った時はソース抵抗が390Ω程度で動作しました。
    • 1kΩ:△局発周波数1000+455kHz以下で発振が止まる
    • 680Ω:△同様
    • 390Ω:〇
    • 330Ω:〇0.45V 1.3mA
    • 220Ω:〇
    • 180Ω:×
  • 2SK439(F)
    • 1kΩ:〇0.918V 0.918mA
    • 2kΩ:〇0.839V mA
  • J211
    • ソース抵抗を調整すれば発振はするが感度が低い
  • BF259
    • ソース抵抗を調整すれば発振はするが感度が低い
※抵抗値はソース抵抗、電圧は抵抗の両端電圧、電流はドレイン電流

接合型J-FETでは残念ながら実用にはなりませんでした。
安定して動作してきちんと仕えたのは〇の組み合わせでした。
特に緑マーキングの組み合わせは元の設計値に近いようです。