2021年4月2日金曜日

RaspberryPiとDACのI2S接続にLANケーブルを使う

先の投稿で、GNDループを解消してノイズは退治されたと思っていました・・・

ですが、、、RaspberryPiでMPDが楽曲をサーチしているとき、アルバムのサムネを作り直しをしているときなど、ある程度CPUが忙しいときににかすかにピーギャラノイズが入ることに気づいてしまいました。

やっぱりRaspberryPiもコンピュータですから、大きなノイズ源ということです。抜本的なノイズ対策をしないといけません。

今回の実験

  1. RaspberryPiとDAC(ES9038q2m)をアイソレートしてノイズの混入を防ぐ
  2. 電源も別にする
  3. ということは、もう別筐体にしたほうがよいのでは・・・・
  4. 別筐体にするならば接続は脱着可能な簡便な接続形態にしたい
  5. そうだ、LANケーブルを使おう
ということで、始まった実験です。

実験機材は

I2S接続でケーブル長がどれだけ行けるかが肝となります。

ネットを検索しましたが、I2S接続をそのまま外だしにしている記載はありませんでした。唯一下記で(DAC側でLVDS変換を行わず)直接接続してみたという記載があったぐらいです。

これによるとケーブル長は12センチが限界だったようです。

しかしながら、今回実験をしようとしていた時は、それを知らなかったので、試してみたのでした。もし知っていたら別の方法を試していたと思います。

RJ45による接続

実は、どういう接続配線にするか結構悩みました。RJ45を使えばツイスト配線なのでうまく使えばノイズの影響を減らすことができます。ただし、それは差動転送を行った場合でI2SのようなGNDとの対だとどのくらい効果が期待できるかは不明です。

まぁ気休めにGNDと対になって転送できるようにしておこうということで、次のような結線としました。

1:GND
2:Data(黄)
3:GND
4:BCLK(青)
5:GND
6:LRCK(白)
7:GND(黒)=1,3,5と結線
8:3.3V(赤)デジタルアイソレータへの電力供給用



ISO7640を使ったアイソレートはDAC側に設置します。


実験。。。。

ダイソーの1mCat6フラットLANケーブルで接続

結果

  1. 44.1kHz,16bit ファイル:OK
  2. 96kHz,MQAファイル:OK
  3. 192kHz,24bitFLACファイル:OK
  4. 352.8kHz,24bitFLACファイル:OK
なんと、これらの音源すべてでちゃんと音出しできています。高いサンプルレートでは無理かなとも思っていたのですが、あまりにもあっけなく音が出たのでちょっと拍子抜けです。。。(笑)
ちょっと聴いただけですが、途中で接続が不安定になることもなく、LAN線でI2Sを延長した悪影響は聴き取れません。

なんと、このまま別筐体にケーシングしてもいけるんじゃないの!?

波形を見てみる

オシロスコープでBCLKの波形を見てみました。LANケーブルを使った接続ではI2S信号はISO7640でアイソレートしてあります。ラズパイから最短で直結した場合の波形と、RJ45を使ったLANケーブルで配線を延長した場合の波形です。

再生ファイルは16bit,44.1kHz(2.8MHz) FLACの楽曲

RaspberryPiから8㎝以下のケーブルダイレクト

RaspberryPiからRJ45ジャック経由1m長のCat6ケーブル

LANケーブル延長後のほうが直結よりも波形がきれいにみえますがたぶん気のせい(笑)

再生ファイルは24ビット MQA96kHz(6.1MHz)のTIDALからの楽曲

RaspberryPiから8㎝以下のケーブルダイレクト

RaspberryPiからRJ45ジャック経由1m長のCat6ケーブル

なんだか、波形が崩れていますね。。でもこれは短い配線でも同じなのでケーブルを延長した影響ではなさそうです。ケーブルの長さによる波形の大きな相違は見られないようです。

なんだか、意外といけそうです。接続ケーブルに1m程度の長さがあれば実使用ではRaspberryPiとDACに十分な距離をとれますし、好みの場所に配置できそうです。

ここでひとつ知らなかったことがあります。実は今回、短いLANケーブルで試してみようと思い、たまたま近くにあったダイソーで買ったCat6のものを使いました。他にももっと短いLANケーブルも持っていて、それをつかっていたらうまく繋げなかったと思います。

実はケーブルには種類が多く、中にはコスト削減で8芯すべてが接続されていなく、4芯のみのものもあるようなのです。
このページに書いてありました。
使おうとしていたケーブルのジャック部分を拡大

確かにこれをみると、そもそも線材が4芯分しか繋がれていません。もしこのLANケーブルを使っていたら、当然失敗していたでしょう。。。

今回自分は、LANケーブルで直結しましたが、ふつうはI2SからHDMIに変換してLVDSで通信をおこなうみたいです。

このページにI2Sのことが詳しく載っていて勉強になりました。HDMI接続はいまだに混とんとしたところがあるようですが、確実に接続するならばLVDSで差動転送を行うのが良いと思いました。


2021/04/03 追記

ケーブルをCat5eの長めのもので音が出るかどうか試してみました。
転送楽曲はラズパイRoonbridgeからのMQA192kHz、John CortraneのGood Baltです。
なんとっ!!(笑)
ちゃんとLockがかかって再生されます。音も途切れません。。。
うーん、これならHDMIに変換して転送しなくてもいいんじゃ・・・・・

以上、ちょっとびっくりの結果でした。


0 件のコメント: