TDA1083
結局大昔のアナログICを使った受信機を組んでみることになった。やっぱり使う側の人間がアナログなので、デジタルはどうも好かん(笑)ということに・・・・
TDA1083こいつをつかってみようと思う。
シングルスーパーなので、簡易型で簡単に作れるのを目指してだ。
ネットでの製作例が多いのは断然LA1600で、MWラジオでも使用してみてなかなか良いのはわかっている。けれども、それをそのまま使うのもなんだかつまらないし。
ここは、TDA1083のAM部を使って組んでみようかと・・・・
データシートから
まずは、実験のためブレッドボードで、IF以降の部分(RF以外)を組んでみた。
感度を計ったところ。黄色IF前にNanoVNAから注入 減衰の具合をみるために
セラ多フィルタ 442.7kHz -49dbm
調整がBestではなかったせいかセラ多フィルタのほうが約15dbも低かったことが判明。
ということで、セラ多フィルタの後に2SK241のアンプを入れたのだが、どうも安定しない。簡単に発振してしまう。しかたがないので、ここはとりあえずそのままにしてRF部まで組んでみることにした。
回路定数は手持ちの関係でいじりました。高周波のバイパスは0.022uFだったが、そこは0.01uFに、電源に近いバイパスコンデンサは0.047uFから0.1uFへ変更。そしてデータシートでセラミックフィルタの後にあった2.2kΩ負荷抵抗はセラ多フィルタの設計インピーダンスが50Ωらしいので、2.2k負荷では不整合。それで220Ωにしてみた。これは正解だった。2.2kでは若干発振気味になっていたのが220Ωでぴたりと安定した。
IFフィルタ部での損失を補うために、どうしようか考えていたところ、改めてブロックダイアグラムをみてみるとどうやらLA1600にはあるRF増幅段はないようだ。それで、簡単なRF増幅段を追加した。
こうやって回路を書きだすと、かなり複雑そうに見えるが・・・VFO,BFO,セラ多フィルタを除くととても部品点数が少ない。ICひとつで低周波増幅もこなし、十分な音量でスピーカまで鳴らせる。
ブレボなので回路変更は簡単だし。7MHz台ぐらいまでなら、なんとなく動作してくれるので、最近はまずブレボで組んでからというのが多くなって、しかもその先になかなか進まない。
手軽でそのままで交信に使えるので、ケーシングが億劫になってしまうのが玉に瑕。
ベンチ台の上にブレッドボードの状態。写真はBFOの信号をみているところ
今回は中間周波数に455kHz台を使用したが、このICはFM兼用IFなので10.7MHzでも使えそうな気がする。そうなるとクリスタルラダーフィルタを使った受信機も組めるかもしれない。あと試してみたいのはIFの2次側からAGC制御された中間周波出力がとれるので、ダイオードリング検波やSA612を使った検波ができそうなこと。とするとCWやSSBも本格的な受信機と同様の構成にできそうな気がする。
遊びの種はしばらく尽きないかな(笑)
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